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百二十五年物語

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2010年10月03日
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カテゴリ:又衛について
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伯父又衛が亡くなったのは1947年昭和22年9月26日。

家族の期待の星であった長男又衛の死は

家族にとってはすごくショックだったことだろう。

比古太は18才。

18才で兄の葬儀をひとりで仕切ることが

どんな思いだったか想像することができない。




あまりくわしくその頃の話は聞いたことがないのだが

兄を祇園崎の奥の山で自分で焼いたそうだ。

燃やすものがなくてなかなか思うように焼けなくて

辛かったことなど話していた。

そして、すべてを終えて腰をおろしてまわりを見たら

大陸では見たこともないような紅色の花が咲き乱れていたそうである。



曼珠沙華だった。



以来、曼珠沙華の花が咲くたびに兄の死んだあの日のことを思い出し

この紅色の花を憎んだそうだ・・・

higannbana


時間が流れた。


いつしか

曼珠沙華が比古太の思い出の花になっていた。

比古太は崖崩れする山を買った土地に

曼珠沙華を植えた。

紅色の曼珠沙華と白色の曼珠沙華を・・・




時間は人の心を変える力がある。

時間なのだろうか?

老いなのだろうか?



老いは存在するが

時間って存在するのだろうか?









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最終更新日  2010年10月03日 09時49分30秒
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