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百二十五年物語

百二十五年物語

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2012年10月19日
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カテゴリ:千鶴子について
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親父のときの記録はない。
ブログなんてのも知らなかったし
記録なんてのを書く余裕もなかったのか・・・

おふくろの場合は
少し意識してメモ程度の記録を残した。
それをここに書き残すことにする。

母が入院する頃の記録



10月1日(月曜日)

朝。
母の表情が薄い。言葉数が少ない。視線がうつろ。

午後3時。
山下医師と面談。
病状の進行について。
薬が飲めなくなった場合について。
食事がとれなくなった場合について。
最期のときの対応について。

残りの寿命2週間と告げられる。

青葉南斎場「彩苑」にいき
会員になり
葬儀関係資料をもらってくる。



10月2日(火曜日)


スイミング前に病院へ。
表情は比較的おだやか。

クロールと平泳ぎの特訓。

スイミングをおえて
再び病院へ。
ソファーで昼寝。

夕方
細君と彩苑にいく。

散髪をする。



10月3日(水曜日)

夕方
玄米ジュースをもっていく。

葬式について母と話す。
・死に装束について
・白い靴下について
・位牌について
・斎場を決めたことについて
・葬式は基本、家族葬にしようということについて


佐代子オバサン(親戚)と
忍おばさん(母の妹)に
余命2週間と医師に告げられたことを電話で伝える。


10月4日(木曜日)

出勤前に病院へ。
玄米ジュースを美味しそうに飲む。



10月5日(金曜日)

佐代子おばさん
ミエコねえちゃん
幾兄ちゃん
康子さん

見舞ってくれた。



10月6日(土曜日)


広島からショウタ(三男)がもどってきて
ショウタ
しおりちゃん
ことね

見舞う。

ことね(8月15日誕生)に
初対面して
すごくよろこんだそうな。



10月7日(日曜日)

忍おばさん
なるみさん
見舞ってくれる。

ユウタ
あずさちゃん
けいご
さつき
見舞う。

僕は
仕事がおそくなり

見舞えず。


10月8日(月曜日)

幻聴・幻覚がはじまる。

言ってることが意味不明。

病院でなく自宅に居るという感覚の話し方。

廊下に誰々が来ているなど。



10月9日(火曜日)

休日。

スイミング。
クロール
背泳

午後病院へ。

母の病室のソファーで昼寝。

「いびきかきよった?」
「よ~ねとったね」

腹水がたまり
苦しそう。


高木さん(父の友人)から電話。



10月10日(水曜日)


トイレを汚したと
早朝(朝5時頃)
細君に電話あり。

看護士さんに
連絡することに
まだ抵抗があるのだろうか?


腹水を1リットル
抜いたそうで
夕方
病院にいくと
さわやかな表情。


10月11日(木曜日)

腹水を抜いたことと
薬のせいか
表情が明るい。

だが
会話が支離滅裂。
テンションが高いのも
少し気になる。



10月12日(金曜日)


病院に
母のアルバムと
死に装束をもっていく。
あと
棺にいれてほしいという
お寺からのいろんなもの。

葬式に飾る写真を
既に決めていたが
再確認する。

はじめて紙オムツをはいて
昨夜寝たそうな。



10月13日(土曜日)

俺の体が疲れて
仕事を休む。

ずっと寝ていた。

母の食欲がなくなった。
薬を飲むのが辛そうだ。
薬をバリバリ噛んで飲んでいる。
飲み込むとき目を閉じて必死の様子。





10月14日(日曜日)


俺の体がきつい。

母も苦しそうだ。
薬を飲むとき
寝ながら飲む。
スプーンで砕いて飲ませるが
全部飲むことができなかった。

俺達が帰る前にトイレにいき
それから
歯を磨く母。



10月15日(月曜日)

朝、9時半
母の年金を銀行からおろす。

聴力検査のため
すが耳鼻咽喉科医院にいく。
右の聴力は絶望的状態。
左の耳も徐々に聴力が落ちていくとのこと。



山下医師と廊下で立ち話。
「あとどれくらいですか?」
「2,3日だと思います」
「苦しそうだからなんとかやわらげてください」
「わかりました」

その後
母の病室で
「ボブ・ディランを語りつくせ」を読みながら
昼寝。


午後4時半目覚める。
母は静かに眠っていた。

看護士さんがきたので
「母が眠っているので自宅に戻ってまたきます」
「わかりました」

帰ろうとすると
眠っていると思っていた母が
右手を左右にふる。
「おきとったと?ねとるておもったけん一度帰るね」
母、軽くうなずく。


夕食にカレーを食べ
6時半
細君と病院へ。

母、右向きに寝て
目を閉じて
呼吸が夕方とはちがっていた。

明日、あさってには
最期のときがくるかもしれないと思いながら
「また、明日の朝、来るけん」
と言って病室をでる。
ふりかえると
妻が母の手を握りなでながら
「明日また来ます」と言ってた。


病院からジャスコへいく途中
香椎のところで
携帯がなる。
病院からであった。
「血圧が急にさがり危険な状態になりました」
「危篤状態ということですか?」
「はい」
「あとどれくらいでしょうか?」
「2,3時間だと思います」
「わかりました。すぐ病院にいきます」
「どれくらいで来られますか?」
「20分くらいで来ます」

病院に着いたのは7時半。

細君が病室に先に入ったが
俺が入ると
声を出して泣いている。

看護士さんの話だと
電話をしている間に
亡くなったそうだ。

やすらかな表情で眠っている母に
「よくがんばったね。ありがとうね」と
言ったと思う。

7時55分
当直の医師がきて志望を確認する。
志望時刻は7時55分なったが
実際に亡くなったのは7時10分~7時15分頃だと思う。

母、死去。
享年81歳。


おかあちゃん、よくがんばったね。
おかあちゃん、おれをうんでくれてありがとう!

再見!

ミズヒキ3
「み」さんの写真より
















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最終更新日  2012年10月19日 22時01分01秒
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