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品田知美の空中庭園

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Ayami0719

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カテゴリ:ニュース
 再生紙の古紙配合率が偽装されていたことが明るみに出た。問題のすそ野はかなり広いのに、ここしばらくの報道で企業の倫理観が問われてばかりいたことに幻滅してしまう。私はグリーン購入法の施行、しいては過去10年以上にわたって次々と環境省が主導で成立させた法律がつくりだしたきしみが出始めた結果だと理解している。なぜ業界がこれほど基本的な数値を偽装しなくてはならなかったのか、そこを掘り起す報道が増えてほしい。それとも環境省とその政策はいまや誰もがだまる聖域なのか?
 私はふだんから再生紙はトイレットペーパーしか購入していない。(100%古紙原料のコピー用紙で品質を保てるはずがないと常々感じていたし。)おかげでだまされたという気分にはならなくてすんだ。コピー用紙に関しては再生紙でない方がむしろグリーンである、といまのところ判断している。学生にも推奨していなかったから本当に良かった。今回のニュースはエコマークすら悲しいほど参考にならないという現実を白日のもとにさらしてしまった。その罪はあまりに重い。
 実際、製紙会社は自社のホームページで、エネルギー(二酸化炭素排出量)的にみても、パルプから紙を作るほうがよいのだと、語っているではないか。木材から作った場合には原料から同時に取れる黒液が燃料となるからで、再生可能なバイオマス資源でなんとかなるところを、再生紙を作るときには化石燃料が大量に必要になってしまうという。最初からはっきりやめようとかできないと言えばいいのだ、相手がお上だろうと、市民だろうと堂々と。環境のために何かをしたという気分を共有したい私たちにも、問題の根はある。現実から目をそらしたい人々の間に、企業の偽装というニーズは時にぴったりとはまるのだ。
 発端となったグリーン購入法の導入時に、どこかの製紙会社が高い古紙配合率でもやれます、といいだして皆が後に引けなくなってしまったのだろうか。どの会社も最初から知っていたとしか思えない。中国が古紙を高値で買い取ってしまうからこうなった、という論調の記事もあった。人のせいにされてはあちらもたまったものじゃないだろう。技術的に紙のリサイクル率はどうやっても6割程度が上限のところ、すでに日本人は既に集めすぎているのだから、余った古紙が輸出に回るのは当然だ。しかも、いろんな紙が混じったものも多く手を加えないと使えないものも多い。質の低い雑紙でも人件費が安い場所では価値がある。しかも税金と人々のアンぺードワークを投入して「安くなるように」集めてあげているからこそ、ひき合っている。
 あらためてグリーン購入で指示されている特定の品目リストを見たら恐ろしくなった。国を初めとしてあらゆる公共機関で購入を推奨されているモノたちとは、基本的に「再生品」である。全国津々浦々に、もしかしたら体によくないモノが含まれているかもしれない再生品から作られた物資が続々と納入されつづけている。当然公共工事、つまり建物に関してまでもこの思想のもとに資材を選ぶことになっている。紙だけではない。ここにも強引に「リサイクルこそが正しい」という理念を貫き通した跡がみられる。一刻も早く、環境にとっての「正しさ」を再度考えた上で法律見直しの議論をしてほしい。
 当面個人が再生紙の購入に頼らなくてもできることも少しはある。使う紙を減らすこと、送りつけられてくるパンフレット類を断るために面倒だけど電話をかけて拒否を発動すること。うーん、でもついつい毎週のように買ってしまうサッカー雑誌はやっぱりやめられない雫


 





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Last updated  2008/01/24 01:08:21 AM



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