カテゴリ:ニュース
ずいぶん長いことアメリカで起きている話を聞いていても、あまり感心することがなかったから、議会が銀行救済の法案を否決したと聞いて、「うわー、すごい」と久しぶりに思った。日本だったら、「空気読めないのか!」と非難されそうな行動なんじゃないだろうか。なんというか、民主主義の原理原則にしたがって民の声をちゃんと届けるというあたり。議員の投票履歴をチェックするという有権者もすごい。個人の判断を積み重ねるというのはこういうことなのか、といまさら感心した。
株のニュースは嫌いである。投資するような余剰資金のない私には、株価の変動を一喜一憂する必要もないけれど、上がったり下がったりするのは当たり前のものなのに、下がると大騒ぎになるからうんざりする。実在の世界を舞台にして複雑なルールを作り、「詐欺」にならないすれすれのところでゲームを楽しみ巨額のお金を儲けている人たちがいる。「ばば抜き」に参加したのだから、最後までスリリングなゲームをじたばたせず全うしてほしい。「恐慌が起きるから銀行を救え」って脅し文句には飽き飽き。世界は意外にタフに出来ていると思うよ。終わりはいつも始まりなのだから。 それにしても、日本の銀行がこんな状況にならないのは、住宅ローンを返せなくなったからといって、当事者が生きている限りは個人が借金を取り立てられるという容赦のない日本の制度のおかげ。返せなくなったら銀行が困るアメリカとは真逆なのだ。というわけで法人は生き延びやすく、個人は自死にまで追いつめられたりするわけで、世界には迷惑をかけないけど、かなり惨めな社会でもある。お金にめぐまれない人ももう少し堂々と生きられなくては。 しかし、上に立つ人は真摯に状況を受け止めてほしい。ちかごろ政治のトップにたった人は、どうみても「あっけらかん」としているように感じるのはなぜだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/10/01 12:59:38 AM
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