Garuva　Ｌｏｇ

お店の内装や、料理、演出、店名、ありとあらゆる分野で、かなりの時間を割いて、議論を重ねる日々が続きました。



しかし、まだ当時は【癒し】というものが、どんなものかを指し示す具体的なものがなく、どちらかというと抽象的な言葉で用いられていたので、【癒し】というキーワードから、なにかを構築するということは、かなり困難を極めました。




「お店のテーマが決まっているのに、こんなに進まないなんて、初めてだね･････」


「はい。もう2ヶ月位、なにもしていない気が･･････」





すべての分野で、完全に煮詰まっていた時、

ある人が言いました。「ところでさぁ、この世のなかで、人が一番リラックス出来る場所って、どこかな？」



この言葉に、皆が敏感に反応しました。



そこにいた全員が、必死に考えました。


答えが見つかったのは、更に1ヵ月後。



「この世の中から探すと、結局自分の家になりません？（笑）」

「同感。これだけ、いろいろなものが溢れている世の中だからね…やっぱ、自分の部屋か車の中かな？」

「それって、普通過ぎません。（笑）自分の部屋がコンセプトのお店創っても、嬉しくないですよ！」

「じゃぁ、この世の中になければ、生前が死後の世界で探しますか？（笑）」


「はははっ。オカルトブームは、かなり下火もいいところだぞ！」





「･･････！？」






「･･････！？」






「いや、待ってください！ありますよ！この世の中で！」





「多分、世界中の誰もが、一番リラックスする場所なはずです！」



続く・・