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出羽の国、エミシの国 ブログ

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2005年10月30日
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カテゴリ:読書本(Book)
『勾玉』  水野 祐 氏著

 昭和43年初版発行のロング・セラーの本。作者は、早稲田大学の教授。著名な古代史研究家でもある。
 古い本であるが内容は色あせていないと思う。出版社が学生社なので、
もともとは授業用にでも書いたものだろうか?しかし、一般の私にもわかりやすく、楽しんでよめた。

 勾玉の種類(色・形・材質など)、全国の出土地域分析、作成の仕方、輸入ルートなど
様々な角度から勾玉を研究がされている。また、古代の人がなぜを勾玉の
作成したのか(玉の起源と意義)などを深く掘り下げている。
 特に”出雲神話”の内容を手がかりとして、三種の神器の1つとして、
さらに日本古代の歴史にいたる広範囲な内容で勾玉をとりあげている。

 興味深いのは、勾玉を月の象徴・シンボルとしての月神の像と解しているというところであった。
”(勾玉が)青色を貴しとして青い硬玉を主体としていることは、硬玉のもつ玲瓏(れいろう)な色沢に、月光を象徴させようとしたものかとおもわれる。”
として、
月のうちでも”新月(朔)”が月のもっとも象徴的なものとされ、日本の原始暦では、”朔”が月の最初にもってこられていた。
その光はにぶい青色と感じられていただろうと新月と勾玉を関係つけている。

 確かに新月は青白くみえる。晴れた満月の日には、夜でも明るく懐中電灯なしでも歩くことができる。光さえあれば空が青くみえることは実感できる。
黄色を月の色としている今の人の感覚とは多少ことなることもおもしろい。

この本から読み取れるものは一貫した
”勾玉=月神・月読み尊=新月(朔)=青色=狩猟・漁労民(出雲・縄文・還日本海文化)”
というような図式だった。





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最終更新日  2005年10月30日 17時23分51秒
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