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出羽の国、エミシの国 ブログ

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2006年12月04日
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テーマ:本日の1冊(3696)
カテゴリ:出羽国の地名
ところで“出羽”とはどういう意味なのか。次の2つの説が有力とされているようだ。

 1.「出羽」の文字は允恭朝に鳥(鷲鷹)の羽を土地の産物として献上したことを由来とする考え。 
 これについては具体的な根拠はない。現在でも最上川河口に白鳥が多く飛来することを考えると白鳥や鴨などをねらった大きな鷲鷹の羽が多く取れたとも考えられる。

 2.越の国から突出した”出端(いではし)”の意味。
 ある意味、悪意が感じられる解釈でもある。大和を中央と考える思想からくるのであろう。“みちのく(陸奥)”が、関(東)八州の国のさらに奥(国の外)にあるというので陸奥(みちのく)とよんだことに似ている。また、“東国(あずま)が(明け端/あけつま)の意味で夜が明ける東の方の意味である(賀茂真淵)“という解釈にも通ずる。

 出羽(でわ)は、平安時代以前は 伊テ波(いでは/万葉仮名)と書かれた。同じ東北で”陸奥”と比べると”陸奥=道の奥(みちのく)”のように直接、文字からの意味を汲み取れる言葉ではないようだ。また、“みちのく”という言葉は 大和からみて 関東(坂東)の“東の奥”という広大な土地を呼ぶのに対し、出羽は狭いある1部の地域の名称が広く広がっていったという経緯の違いがある。


残念ながら、まだ"いでは"ということばの由来や意味はわかってはいない。東北にはアイヌ語の地名が数多くあるといわれる。北海道と北青森の地名の共通点から古代蝦夷とアイヌが言語的にかなり近い存在であったことは金田一京助の本にもくわしい。
"いでは"という地元の人々が使っていた地名の言葉が先にあってそれに漢字の当て字があてがわれたと考えるのがより自然な解釈なのではないかと思う。

 最近、アイヌと蝦夷との共通点が多くみいだされているようだ。蝦夷のことを解明するための手がかりになりそうだ。いでは(出羽)という地名も地元の人の呼び名から地名がつけられたと解釈されるのがもっとも適当なのではないかと思う。”イテハ”とも読むが、この地方における言葉は濁音が多いこと、この地方の言葉に由来すると考えた場合、”イデハ”がしっくりする。





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最終更新日  2023年01月30日 15時53分53秒
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