テーマ:スイーツ★スイーツ(13275)
カテゴリ:パティシエの講習
ペニンシュラホテルといえば香港のアフタヌーンティーが世界的に有名ですが、昨年 9月の日比谷進出で大きな話題をよんだのは記憶に新しい所です。
(詳しくはザ・ペニンシュラ東京でアフタヌーンティーのページに。) その立ち上げの時からエグゼクティブペストリーシェフとして活躍されている野島 茂シェフのお菓子講習会に参加しました。 野島シェフに教えていただくのはこれで3度目。 どれも、難しい材料や技を使っていないのにどうしてこの味が出せるの?と不思議なほどの味わい深さ。 組み合わせる素材の種類、隠し味、配合の妙に個性が光ります。 朗らかなお人柄でよく通る声、ジョークを言っているわけではないのに何故か面白い語り口、非常にわかりやすい説明をして下さいますので、とても楽しみにしていました 『クランチー』 お店では550円で販売(仕上げには若干の違いが) 軽い口当たりに調整したバタークリームをダックワーズ生地ではさみ、中にはカリカリッと歯ごたえのあるナッツやドライフルーツを贅沢に混ぜ込んでいます。 クランチ[crunch・英語=ガリガリ(バリバリ)食べる]という名の通りの食感♪ ドライチェリーの酸味、ナッツのザクザク感だけでなく、砂糖のシャリ感も。 食べているうちにオレンジの味わいになったり、食べる場所によって味が変わり、次々と驚きに出合える面白さのあるお菓子です。 ナッツ好きの私にとって、すご~く嬉しいケーキ 上に飾られたマンゴーがまた、見た目の華やかな美しさだけでなく、味も食感もこのケーキにプラスに働いて、更に美味しい! ホテルでは、このカリポリ感を保つために冷凍はせず、出す分だけをその都度作っているそうです。 「フルーツは全部、必ず一個ずつ食べて味をみます」 という言葉が印象に残ります。 果物(マンゴーなどは特に)によって味が大きく変わるため、どんな時でも試食をしてから使っているということですが、TV放映されてからザ・ペニンシュラ東京ではマンゴープリンの売れ行きが非常に快調で、マンゴーをどれだけ食べたか!と笑っていらっしゃいました。…お察しいたします。 そういう誠実な姿勢が美味しいお菓子を生み出すのですね。 『ドール』 お店では580円で販売(仕上げは若干違っています) 前にパティスリーキャロリーヌの中川シェフは、プチガトーに [フランス人の女の子の名前] をつけることが多い、と書きましたが、野島シェフも、お菓子に [身近にいる人の名] をつけることがあるそうです。 こちらの「ドール」も、“ドールさん”をイメージして作られたお菓子とのこと。 ザ・ペニンシュラ東京のブティック&カフェに並ぶお菓子の中で聞き慣れない名前のお菓子を見つけたら、これはどんな人をイメージして作ったのかな~?と想像するのも楽しいですね。 野島シェフは、外資系ホテルで働く魅力を色々語って下さいますが、その中の一つに「フレンドリーな人間関係」をあげていらっしゃいました。 普通、企業のトップと接する際、例えば廊下ですれ違う時など“直立不動でご挨拶”というイメージがありますが、ペニンシュラの場合は、偉い立場の方でも気軽に地下の厨房におりていらして、作業中のパティシエの肩をポンポンとたたき、どうだい?といった感じで話しかけてこられるとのこと。 また、休み明けにお会いすると必ず「昨日はどうだった~?」と尋ね、例えば「子どもの○○の試合を見に行っていました」などと答えると、そのことについて更に雑談を続けられるそうです。 こういった何気ない日常会話からお互いの人柄を知り合い、スムーズな職場の人間関係を築いていかれるのでしょう。素敵なお話ですね。 そんなところから、「△△さんはカラメル好きだから、『△△』という名のお菓子はカラメルを使ったものにしよう」、などとシェフのお菓子の骨格が決まっていくことを想像すると、なんだかほほえましい。 「ドールさんって、こんな感じの人♪」とお菓子を見ながら語る野島シェフの温かい笑顔は、そのまま職場での信頼関係を伝えているような気がしました。 ドール(試食用) 別の形で さて、お味はというと、試食には四角いカードルで仕込んだものをいただきました。 こちらの形の方が、断面がはっきりしますね。 ドーム型で作った上の写真とは、全く違ったお菓子のように見えます。 バナナとチョコレートの組み合わせ=甘い?という想像をいい意味で裏切り、とてもエレガントな大人の味わい。 隠し味に使われた個性的な砂糖がバナナの味と香りに深い風味を与え、柔らかすぎないバナナの食感が、このお菓子に「ふわふわ」だけでないアクセントを加えています。 ふわっふわのビスキュイのほろ苦さが、カラメルの苦味のある甘さと合わさって、それはもう…おいしいっ この組み合わせでこのお味・食感。予想外のサプライズでした。 ザ・ペニンシュラ東京 野島 茂シェフ ※写真掲載許可をいただいています ザ・ペニンシュラ香港は今年で開業80周年。 東京では1周年を記念し、地下のガラス張りの厨房には“パスティヤージュを丸く抜きにこちゃん顔を作った作品”が飾られているそうです。 「皆で笑っている」「外資系なので、国境はないよ~」というメッセージが込められていて、通りかかる子どもたちに人気とのこと。 見に行きたいですね! 参考:中が見えるペニンシュラの厨房(イースター飾り) 野島シェフのお菓子は、地下のブティック&カフェ(メニュー)、1階のザ・ロビー、宴会の時にいただけます。 (24階のダイニング Peter のお菓子は、また別のシェフのものです) ザ・ペニンシュラ東京 千代田区有楽町1-8-1 03-6270-2888 東京メトロ 日比谷線・千代田線、都営三田線 日比谷駅、有楽町線 有楽町駅 地下通路A6,A7出口直結 東京メトロ銀座線・日比谷線・丸の内線 銀座駅C4出口から徒歩3分 JR山手線・京浜東北線 有楽町駅 日比谷口出口から徒歩2分 地図 ペニンシュラ東京で野島シェフのお菓子が食べたい!と思われた方は ↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へ 《ガレットのお菓子日記》 Home へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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