テーマ:★お菓子★(2786)
カテゴリ:パティシエの講習
同じ苺のショートケーキでも、前ページの丸いアントルメはお誕生日ケーキとして見慣れた形、万人に親しみやすい味をしています。
全く違った生地を使い、名前は同じでも異なる印象をもつお菓子を作りだしているのが和泉シェフのすごいところ 苺のショートケーキ 『ガトー・オ・フレーズ』 2009年4月12日 お店では、この生地を使ったものは、通常はプティガトーのサイズで販売。 お客様からこちらが好きなので大きく作ってほしい、というリクエストがある場合は、このタイプで大型を作ることも。 (この生地は、シート状に焼いてカットしてアントルメにも使え、プティガトーにもなる生地) サロン・ド・テ・スリジェのアントルメ会の記事の途中ですが、ちょうどパティス・ガストロノミー協会(Patis)で和泉光一シェフの講習会がありましたので、こちらを先にご紹介。 和泉シェフがスリジェを卒業されるのは、4月20日。 “サロン・ド・テ・スリジェの和泉シェフ”としての最後の講習会です。 テーマは「究極のショートケーキ」 ※掲載許可をいただいています 「ぼくらの世代は、ショートケーキを軽く考えているかもしれない。最初から、あたりまえのように存在していたから。」 「口溶けと生クリームの相性はどうか、食べ終わった後、最後に何を残したいか」 「生クリームは北海道産原乳を使うのか内地産を使うのか、苺の硬さをどう考えるか、粉は何を使うのか、卵をどうするか」 「生地、クリーム、苺だけのシンプルなお菓子であればあるほど、簡単に作れば簡単だし、こだわればすごく奥深い。」 “日本独自のショートケーキはフランス菓子ではないから”と、お店に置くのをためらうフランス菓子パティシエもいる中、和泉シェフは日本で根強い人気のショートケーキを再構築。 ひとつには、フランスのものに近づけるため、香りに注目し、その中心となる素材を研究。 アーモンドの香り、ベリー、そしてアンビバージュに使うお酒の香りは? 以前は“軽いスポンジにアンビバージュを打たない”方向。 それを、生地を変え、クリームの乳風味の強さに負けない甘さを持たせるようにし、さらにその甘さを感じさせないようにキレのよいお酒を選ぶ…など、この一つのシンプルなお菓子を作り上げるために次々と思いを重ねていきます。 しっかり乳化 和泉シェフが苺を選ぶため産地まで足を運ぶなどしていることに対し、Patis主宰の鈴木博士シェフは「苺ありきでルセットを考えたのか、ショートケーキのイメージが先にあってそれにあわせて苺を選んだのか」を質問。 その答えは…。 プティガトーは小さいので、インパクトを残すため生地を重視。 まず生地を主体に考え、それにあう生クリーム、苺を選んだそうです。 そのため、まず、ある素材をベースにリッチな配合の生地を作ります。 和泉シェフが重視するのは「最後に何を残すか」。 それぞれのシェフの考え方により、めざすお菓子が変わってきます。 最後に苺が残るのか、乳風味を残したいのか。 今回目指したのは「最後に全部が一緒にダ~ッとなくなっていく」こと。 そのため、最初にドン!と風味を感じるものをもってきて、同時に苺の風味を感じさせ、そしてスパッと切れて残らないように粉を選び、最後にスッとなくなるキレのよいお酒を選びます。 う~むむむむ。言葉で書くと難しいですね。 苺はヘタをとってスライス。 道具にもこだわります。ここでは、水分が出ないようになるべくよく切れる包丁を使うのがポイント。 さらなるワザは「苺の空中切り」。 ↓写真に撮ったつもりですが、スピードが全然追いつきませんでした~ 左手に持った苺を、まな板に置かず、空中でスパスパッとスライス。早業です。 この方法だとドリップが少ないとのこと。 こ・この切り方は難しそう~。 苺を切る方向、並べ方、生地の重ね方や他にも色々こだわりが。 美味しく作ろうとすると、隅々にまで心配りが必要!これは家庭でも使えます。 それを見ることができるのが講習会の醍醐味♪お勉強になります。 説明を聞いていると少し重めの生地のような気がしましたが、実際にいただくと濃くしっかりとした味わいの上、口溶けがいい。 ふわっふわに軽いわけではありませんが、重くなく、いえ、やっぱりふんわり軽い。味わい深い~。苺の酸味もすごくバランスがいい 本に↓このタイプの『ガトー・オ・フレーズ』のルセットが。 『主張する生地』 和泉光一・著 次ページ パティスの講習会の試食はすごい! に続きます アントルメ会 もくじ 和泉シェフのお菓子・講習 スリジェ時代 ショートケーキ、食べ比べてみたい♪と思われたら、 ↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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