テーマ:スイーツ★スイーツ(13274)
カテゴリ:パティシエの講習
このキュートなデコレーションは、パティスリー キャロリーヌの中川二郎シェフのものに違いない☆
…優しく愛らしい色合いと飾りつけ。 S字のように曲線的な流れのあるフルーツやチョコレートの飾り方に特徴あり。 中川シェフ作ではないかと、一目見てすぐ想像できます♪ 『ナディア』 NADIA 2009年6月4日 パティスリーキャロリーヌでは、生菓子に「フランス人の女の子の名前」をつけることが多いのですが、このアントルメはまさに愛らしい少女の甘い姿を連想させます。 長いくるくるっとカールした髪にピンク色のリボンがひらひら。ふんわり広がったスカートの裾をひるがえし、手に風船を持った少女がぱたぱたっと走っていくような…。 (イマドキ、そんな格好をしている子はいないかな?) 可愛いから甘・甘かといいますと、そんなことはありません。 淡いピンク色はレッドカラント(赤スグリ)のクレーム。ぎょっとするような酸味のきつさが特徴のこのフルーツを使い、中川シェフはトゲトゲしい酸味をやわらげるため、ある乳製品を加えて味を調えます。 ムース製作中 中川シェフの説明は、まさに“授業”。 以前製菓学校で教えていらしたこともあり、非常に論理的。 「どういった考えでお菓子を作っているのか」「何故その材料を使うのか」「何故そこでその作業をするのか」、整理しつつ多くのことを教えて下さいます。 「ムースを軽くするためメレンゲを加える。その時、砂糖の量が少ない場合、イタリアンメレンゲにすると殺菌温度に到達しない。では、どういう方法でメレンゲを作ればよいのか…。」 など、○○をしたい、そのためには何をすればいいか、順々に解説を。 『ナディア』断面 いくつもの工程があり、これとこれを組み合わせて冷凍、また別の二つを組み合わせて途中で合体、など複雑な順番でお菓子が完成。 可愛らしい外見に対し、こまやかな構成となっています。 『ウンシュー』 UNSHU ここで中川シェフは思いいれのある素材について説明を。それは「柑橘類」。 シェフは、紀州和歌山のご出身。一年中柑橘類が収穫できる町に育ち、故郷の味を大切にされています。 故郷から季節ごとに送られてくる果物を使い、通年柑橘類のお菓子を店頭に並べるとのこと。 今回、温州(うんしゅう)みかんを使ったお菓子を教えていただきました。 その名も『ウンシュー』! オープン当時から人気のロングセラー商品です。 みかんがどんな形で焼き菓子の中に入るのでしょう? 厚みがあり、あまり空気を含ませていないパン・ド・ジェンヌのような生地の上に温州みかんのパート・ド・フリュイをのせ、上に卵白とナッツの生地を絞って焼く、こだわりの焼き菓子。 ザクザクッと粗い食感の上の部分の生地と、しっかりした(ふわふわではない)下の生地の食感のコントラストの面白さ。 中に入るパート・ド・フリュイ(ザックリ言えばゼリーのようなもの)のフルーティーさに出合った時の驚き なるほど、こうすればはっきり みかん を感じます。 みかんとナッツの相性のよさに、初めて気づいたかもしれません。 (「オレンジとチョコレート」、「オレンジとアーモンド」は相性が良いのはわかっていましたが、改めて「みかんとナッツ」と言われると、最初はあうのかな?とピンときませんでした) パティスリー キャロリーヌの中川二郎シェフ 2009年 6月4日 ※写真掲載許可をいただいています お菓子によってはその季節が終わると、翌年まで店頭から姿を消すものがありますね。 その同じお菓子が次に登場する時には、必ず「前より美味しく。ちょっとバージョンアップして、より美味しくして出すようにしています。」と中川シェフ。 常により良いレシピになるようにマイナーチェンジし、発展させているそうです。 「それを発表する場が自分のお店。」とのこと。 パリのジェラール・ミュロ(Gérard Mulot)などで修行された中川シェフですが、「うちのお菓子はフランス菓子だスイス菓子だというこだわりはないです。自由な発想で、お客さんに喜んでいただけるようなお菓子を作っています。」 「アントルメのデザインは華やかに。せっかく足を運んでいただいた以上は、他にはないここだけのデザインのものを作るようにしています。」 シェフによっては、「お菓子の味に関係のない飾りはのせない」というスタンスを持つ方がいらしたり、「ぱっと目にした時の美しさ・可愛らしさ・驚きを楽しんでいただくために華やかに飾る」という方もいらしたり。 「色粉を使う、使わない」(特にマカロンで比較すると顕著ですね)も、そのシェフのポリシーがそれぞれ現れます。シェフが何を考え自分のお菓子をどう表現しているのか、読み解くのは興味深い作業です。 たくさんお菓子をいただいているうちに、自分の好みはこのライン、というのが少しずつわかってきたような気がしています。 いえいえ。まだまだ食べたりないですねー。もっと色々なお菓子をいただかなくては パティスリーキャロリーヌ (Patisserie Caroline) 練馬区春日町6-10-28 03-3926-0711 営業時間 10:00~19:30 定休日 第三水曜日のみ 都営地下鉄大江戸線 練馬春日町から徒歩10分 地図 『人気パティシエが教えるスポンジ・パウンドケーキと焼き菓子』 中川二郎/佐藤 均/堀江 新 共著 『7人のパティシエ』 高木康政/山本光二/堀江新/佐藤均/ 中川二郎/桜井修一/寺井則彦 共著 今までに掲載した 中川シェフの記事一覧 中川シェフのお菓子は可愛らしく、とてもおいしそう♪ と思われたら ↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home 食べログ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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