テーマ:スイーツ★スイーツ(13271)
カテゴリ:お菓子/グルメイベント
「日本のスイーツは世界の標準からみてどの位置にある?」
「最近のスイーツ界のトレンドは?」 「日本のスイーツ市場はどのくらい(いくら位売れている)?」 不況と言われる今、衰えることのないスイーツ人気の最前線を支えるパティシエたちは、何が求められているのかを冷静に見極める目を必要とされ、その上で何を提案していくのか、熱い視線を集めています。 買い手の心をガッチリつかむお菓子には何が必要か。 11月17日に開催された日経電子版セミナーは、 【一流パティシエが明かす!女性のココロをつかむ「スイーツ・マーケティング最前線」】をテーマに話が進められました。 電子版ライフセクションの人気コンテンツ「今週の3つ星スイーツ」で「星」を獲得された浦和ロイヤルパインズホテル エグゼクティブペストリーシェフの朝田晋平シェフと、その選定委員を務めるスイーツジャーナリストの平岩理緒さんが、スイーツ専門家として2方向からスイーツ界の現状を分析。 現場の声をリアルに伝える、非常に興味深い講演会が行われました。 朝田晋平シェフ と 平岩理緒さん ※写真の掲載許可をいただいています ◆ 世界大会でも活躍される一流パティシエの朝田シェフは、小中学生の前でお菓子作りについて話をする時には必ず「お菓子を作りたいなら、食べることも作ることも好きになりなさい。そのためには、楽しむことが大事」と伝えます。 プロとしてお菓子を作る場合は楽しい事ばかりではないけれど「その仕事をどうやれば楽しくできるか」を常に考えるとのこと。 「自分も楽しい気持ちで作ったお菓子には、絶対にその思いが現れます。楽しむというのが僕の信念。」 素敵な言葉ですね。美味しいお菓子の中にパティシエの思いが込められています。 プロに対する朝田シェフの言葉は、「僕らにとって1/100は、お客様にとって100/1。100個のうちの1個なら端が欠けていてもいいかと思ってしまう。でもその1個を買ったお客さんは、お店のケーキ全てが欠けていると思ってしまう。」 「1個に妥協しない」。 優しい笑顔の中に、プロとしての厳しい意識が隠されています。 その細やかな心配りがお客さんに伝わり、単に味が良いだけではない、信頼のおけるお店だと人気が集まるのでしょう。 そして「1番を目指そう。結果は1番じゃなくてもいいが、1番を目指した人でなければわからないことがある。」 高い目標を掲げ努力したことにより得られる物の大切さを説きます。 浦和ロイヤルパインズホテルの数多くのスタッフが、各種の製菓コンクールに積極的に挑戦し、素晴らしい結果を残していることは、朝田シェフの思いがしっかり伝わっている証では。 『フェリークマンゴ』 フルーティーなメレンゲ菓子がこの日の手土産 ◆ Q. 世界的にみて日本のスイーツ界は? A.《朝田シェフ》 「技術・味覚に関して世界でトップにあるのは間違いない。日本はかなり遅れていたが、ここ20~30年程で急激に進歩した。日本は真似をすることが非常に上手。吸収力が高い。 フランス菓子を真似るだけでなく、醤油文化とよく言う日本独特の味覚や文化を融合させていくだけでもなく、もう一つ、日本独自の味として築きあげたものが世界に認められた。 M.O.F.にも『日本は自分たちの真似をしているとは思えない。脅威だ。』と言われた。」 M.O.F.(Meilleur Ouvrier de France)=フランス国家最優秀職人 最初は真似から始めたものでも、取り込んだものを消化し、自分なりのテイストを加え再構成し、全く新たな作品を作り上げる。これは確かに物づくり全般のオリジナリティ構築に通じる話ですね。 朝田シェフは、日本人のレベルはすでに物真似の域を超え、独自の作品を作り出すことができるようになった点で高く評価されていると分析。 しかし、「近年、日本のスイーツ界が力をつけてきたのは、ジャーナリストやマスコミの力も大きなポイントの一つ。 メディアで取り上げられると一時的に爆発的に人気がでることは間違いないが、しっかりした味や自分の考え方を持った人でないと、一過性のものとして消えてしまう。」と、浮ついた気持ちには強く警鐘をならします。 ◆ Q. 最近の日本のスイーツ界のトレンドは? A.《平岩さん》 「原点回帰。シンプルに戻る」 「ロールケーキ、バームクーヘン、鯛焼き…。子どもの頃の『美味しかったよね』という記憶に訴えかける品がリバイバルしている。 昔からなじみのあるおやつに食べていた物の材料を厳選したり、何かをプラスしている。」 フランスでも同様に、古典回帰が最近のトレンドの主流になっていますね。 サントノーレやエクレールなど昔から親しまれているお菓子がカラフルになり、味に様々なバリエーションが加わり、グレードアップすることで大人気となっています。 日本でも昔からあるスイーツを見直し、現代に好まれる味や形に進化したものが人気を集めています。 平岩さんは、今年大きな話題となった銀座三越の増床オープンにも触れ、最先端の町の最新のスイーツの中に、昔懐かしい復刻版プリンがあることに着目されていました。 ◆ Q. スイーツとはどの位の市場なのか? A. 富士経済の調査によれば、2009年は 映画の興行収入 約2000億円 パソコン 約1兆1,600億円 書籍・雑誌 約2兆円 スイーツ 約1兆5,000億円 スイーツ人気は一時的なものではなく、定着したものと考えてよいのでは、と具体的な数字が示されました。 (スイーツがこんなに大きな市場になっていたとは知らず、驚きました。いつの間に!) 平岩さんはまた、今のスイーツ人気についてどう思うかという問いに対して 「不景気と言われているが、スイーツにかけるお金を節約しているかというと、ここを落とそうということにはなっていないかな、と思う。 日常買うおやつはもしかしたら安売りかもしれないが、クリスマスや手土産等、特別感がある時には不況の影響を受けているとは思えない。 スイーツから得られる喜び、満足感を、上手に楽しんでいる人が増えていると思う。」と、不況の影響を否定。 コストパフォーマンスのよさに納得がいく物には惜しまずにお金を遣うと分析します。 最近は「スイーツ男子」という言葉もよく聞かれるようになってきましたが、依然中心となる購買層は女性。 そこで、次の質問には今回のタイトルが登場。 ◆ Q.「女性の心をつかむスイーツ」には何が必要か? 朝田シェフは、「本物の味をわかって下さるお客様が増え、ちょっと手を抜いたり既製品で代用すると見抜かれてしまう」と、食べる側の舌も洗練され磨かれてきたことを指摘。 最近の既製品はその質が大きく向上していますが、それでもずっと手作りの素材で出されていた商品が代用品になると、見抜かれてしまうといいます。 では、その舌の肥えたお客様を満足させるためには何が求められているのでしょう? 文字数オーバーのため、続きは次ページ へ 朝田シェフは東京スイーツコレクションにも参加されていましたよ~。 東京スイーツコレクション2010 朝田シェフのオブジェ 東京スイーツコレクション2010 朝田シェフのステージ テーマに興味あり☆ と思われたら ↓を押して応援して下さいね いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウント。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく! ガレットのお菓子日記 Home ニフティ スイーツ部 ガレットの先取り!スイーツ情報局 へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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