ごく一部の学生を除き、今週で幼稚園教育実習が終了。先生方と結構話が合ったりして、実習生をよそに(実習中)長時間話し込む園もあった。話している感じも、保育所よりは中学の教育実習挨拶に近い感じがする。
幾つか挨拶に伺った中で、2園で英語教育の話が上がった。園としては、子どもの大切な時期に英語よりも日本語を大切にしたいのに、ご父母からの要請が強いらしい。しかも、お母様がたの日本語自体を最優先で教育したい、という切実な話を伺えた。子どもにとって最も大切なのは家庭における言語環境なわけで、それがちょっと“???”な環境であるにも拘わらず、英語を学ばせて欲しいという要望が多いということだろう。
こういう話を聞いていつも思い出すのは清水義範の「永遠のジャック&ベティ」だ。ジャックとベティといえば自分の両親の世代の中学校教材(開隆堂)の王道だが、そこで学ばれたであろう会話のみで50年後に再会するジャックとベティという話。抱腹絶倒の短編小説で、いかに外国語教育が歪んでいるかを痛感する。
たとえば、中学校1年で学ぶorを使った例文。今でも覚えているが、「これはリンゴですか、それともオレンジですか?」なんて、こういう質問をする人自体がおかしい、と言って頭を叩かれたのは何を隠そう私である(こういう態度だと、中間・期末いつでも90点以上取ろうが、業者テストが1ケタだろうが成績は‘4’なのである<ムカツク)。
まぁ、そんな話で盛り上がって、そんなに英語が必要か?って現場の教員はみんなわかっているのに、わけのわからない方向に進んでいるなぁと。そもそも外国語教育じゃないし。
こういう話ができて、実り多い実習挨拶だった。