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大腸肛門専門外科医のひとりごと

大腸肛門専門外科医のひとりごと

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2006.02.07
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テーマ:癌(3518)
先日の手術のおはなし。

体格のよい中年男性の直腸がんの手術をしました。

直腸の下の方の、肛門近くのがんだったんですね。

ただでさえ男性は女性に比べて骨盤が狭いため、
こうした下部直腸の手術はしにくいのですが、
この日の手術は肛門から3cmくらいのところ。

正直、とてもやりにくい。

なんとかお尻(肛門)を残してあげようとがんばりました。

内臓脂肪型の中年男性ですので、腸の周りの脂肪もよく肥えているわけで
骨盤深くいくにつれどんどん視野が悪くなっていきます。

もうちょっと、やせてくれ!!
(手術のときに限って言わせてもらえば、デブは罪です)

ちょっと前なら

「こりゃ、あかん。つなぐの無理だな。
 マイルス(お尻をくりぬいて人工肛門にしちゃう手術)にしよう」

とならざるを得ないことが多かったと思うのですが、
昨年、勉強にいってきた成果が多少は出ているようで、
深いところの操作でもなんとか術野を維持しつつ、病変部を切除することができました。

結構、上司にダメだししながら手術してます^^
普段のおかえしとばかりに・・・

がんばれ!俺!!

合併症の発生率も最近は少なくなり、多少は技術力の向上が見られている実感です。
われわれにとっても、患者さんにとっても、
合併症が少ないことはいいことですね。

トラブルをかかえた患者さんがいないと、仕事のストレスも少ないです。
手術の件数もここ数年右肩上がりですので、よけいに術後経過がよくないと
とてもやってられません。

腹腔鏡の手術も多いです。

術者になることもたまにありますが、ここでも上司にダメだししてます。
腹腔鏡の手術は助手が術野をうまく展開してくれないとものすごくストレスフルです。
もう少し、助手のトレーニングをしないといけません。





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Last updated  2006.02.14 11:38:29
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