テーマ:癌(3548)
カテゴリ:外科医のひとりごと
本日は朝から腹腔鏡下の大腸切除術を2件こなす。 ずーっと手術室。 1件目の手術は結腸右半切除。術者は上司。オイラ第1助手。 血管処理を先行した後、盲腸から肝曲部(上行結腸から横行結腸へと折れ曲がるところが肝臓の下のところなのでこういう)まで剥離する。 でもオイラはでないと踏んでいた。 でもって、やっぱりでない。 また腸を腹の中に戻して剥離をすすめる。 再度腸管を腹腔外へ挙上。 さっきよりちょっと出てきて点墨の位置が確認できた。 結局肝曲部から横行結腸中程まで剥離する事になった。 盲腸あたりの癌でも、十分に余裕を持って切除吻合を行うためには右半結腸(盲腸、上行結腸、横行結腸の右側)はすべて受動しなければ、腸管が外に出てこないと思う。 今日も最初から肝曲をはずした方がいいと言っているのに上司はききゃぁしない。 さらに今日はトロッカーをいつもは5本入れるところを1本減らして4本でやっていた。 5mmのトロッカーなので術後の創としては後々目立たなくなるし小さなものだ。 まあ、それで終わらせましたけどね。 やってやれなくはないですけどね。 でも、上手く腸が出てこないだのなんだのやってるくらいなら入れればいいのにと思う。 いつもと同じ事をやった方がよい。
2件目は下行結腸下部の大きな腫瘍。 術者はオイラ。助手は上司。 どうしても自分の思うような術野の展開を得るためにはストレスを伴う。 術者としての上司は上手いと思うのだが助手としてはこちらのやってほしいアシストと微妙に違う。まだまだ息が合っていないのか?つきあい長いんだけど。 これはどうしても術者としての時間が上司は長いし、助手としての時間はオイラの方が長いしなので、たんに慣れの問題でしょうね。 手術の腕前が、ちょっとくらい術野が悪くても助手のアシストをものともせずにできるほどのレベルならば良いのですが、もちろんそんなレベルではまだまだないので上司に頑張ってもらうしかないようです。 <上司様へ>
読んでいてわかると思いますが本日の書き込みは愚痴ですw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.09.11 21:50:16
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