【有馬温泉月光園便り】旅館のぬくもり
今日も、朝から暑いですね。有馬では、少しずつ秋の片鱗が見え始めています。今日の出勤途中、駐車場から月光園までの道中に柿の木に実がなっているのを見かけました。まだまだ青々としているので、葉っぱにまぎれていたのでしょう。今日まで気付きませんでしたが結構大きく成長していました。ここから少しずつ柿色に色づいてくるんでしょうね。ところで、旅館とはいったい何なのでしょうか。建設中の旅館を見ると、普通のビルや家となんら変わりが無いような気がしますよね。実際に、何も変わらないのだと思います。それでは、何故旅館には温もりがあるのでしょうか。それは、お客様に喜んでいただきたいと言う旅館スタッフの思い。そして、お客様の喜ぶ顔は見えませんが、想像しながら心を込めてお料理を作る料理人の思い。何よりも、旅館で楽しく過ごすお客様の姿。旅館には、そんな人々の気持ちがたくさん溢れています。旅館も建物だけではただの箱です。人々の気持ちが詰まって初めて旅館として成り立つのだと思います。そういった意味では、50年を超える游月山荘の建物にはいろいろな気持ちが詰まっていると思います。私が入社するはるか昔、そう、まだ生まれる前からこの游月山荘は存在するのです。私も知らない時代から、お客様に愛されている游月山荘。そして、私も知らない月光園の先輩達。そういった人たちによって游月山荘は支えられてきたのでしょう。ご利用いただいたお客様の数だけ、そして今までに月光園で働いた人たちの数だけの思いが詰まっているのではないでしょうか。そして、そういった方々の思いが旅館を暖かいものにするのではないでしょうか。鴻朧館は、綺麗で美しい旅館であると思います。しかし、月光園と聞いて皆様の「想い出」の中にあるのは「游月山荘」と言う方の方が圧倒的に多く、そんな游月山荘を現在のスタッフは大切に守り続ける義務があるのだと思います。と言うわけで、今日は少し旅館について考えてみました。平成19年8月21日(火)有馬温泉月光園 幸坂