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画家・田中一村さん(1908-1977)の半生を描いた映画「アダン」が公開されました。絵の天才といわれていながら画壇から離れ、自らが信じる道を歩んだ一村は、昭和33年、50才で奄美大島に渡り、奄美の自然の画を多く残しています。
一村が生きた時代、と言ってもそんなに昔ではないけれど、一村を取り巻く人達の暖かさや視点、社会の価値観・環境など、とてもたくさんのことを考えてしまう作品でした。 でも一番印象的なのは「自分に忠実に、本気で生きるというのはどういうことか」というエネルギーに満ちている一村の生き方です。 たとえば、映画の中で一村の少ない理解者のひとりである画家が「家族を持って運転手つきの外車に乗っているけれど、“画のここに月を”と請われればそれを描き…」と、自分の意にないことをすることで画の成功者として在る自分を恥じているシーンがあります。一村はそれらすべてを拒否し、画を人に見せることすらしなくなるのですが、自分が納得する画を描くということ、それを売ること、そして他人に認められること・賞賛されることってなんだろう…などなど考えることは尽きません。 ただ、映画の内容が事実と違う部分もあるとのことなので一村の伝記と捉えない方がいいと思います。東京では6/23まで東京都写真美術館ホールにて公開中。 ☆田中一村伝 >> アダンの画帖 ☆田中一村作品集新版 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.06.18 08:02:14
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