昨日の惨劇からようやく立ち直ってきたので今から書いていきたいと思います。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

『THE DARK TOWER』初めての方への解説
ダーク・タワーは一冊ではなくシリーズとして新潮文庫から刊行されています。羅列すると、
ダーク・タワーＩ―ガンスリンガー
ダーク・タワーII―運命の三人〈上〉
ダーク・タワーII―運命の三人〈下〉
ダーク・タワーIII―荒地〈上〉
ダーク・タワーIII―荒地〈下〉
ダーク・タワーIV―魔道師と水晶球〈上〉
ダーク・タワーIV―魔道師と水晶球〈中〉
ダーク・タワーIV―魔道師と水晶球〈下〉
ダーク・タワーＶ―カーラの狼〈上〉
ダーク・タワーＶ―カーラの狼〈中〉
ダーク・タワーＶ―カーラの狼〈下〉
ダーク・タワーVI―スザンナの歌〈上〉
ダーク・タワーVI―スザンナの歌〈下〉
ダーク・タワーVII―暗黒の塔〈上〉
ダーク・タワーVII―暗黒の塔〈中〉
ダーク・タワーVII―暗黒の塔〈下〉
というように全１６冊７部構成になっています。

著者はスティーブン・キングという人です。知っていますか？
知らないという方にすこし説明を。

1947年メイン州生れ。貧しい少年時代から恐怖小説を好む。高校教師、ボイラーマンといった職業のかたわら執筆を続け、1974年に『キャリー』でデビュー。好評を博し、以後『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを生み、“モダンホラーの帝王”と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』『ダーク・タワー』シリーズなどがある。全米図書賞特別功労賞、Ｏ・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。（新潮文庫より）

とまぁ多くの賞をもらっているすごい作家なわけです。
ダーク・タワーについては第七巻「 ダーク・タワーVII―暗黒の塔」で英国幻想文学大賞を受賞しています。
まぁ、それだけすごい小説ということでしょう。
キングは１９７０年ごろからこのダーク・タワーの構想を練っていて

・ダーク・タワーI ガンスリンガー (The Gunslinger) １９８２年、加筆版は２００３年
・ダーク・タワーII 運命の三人 (The Drawing of the Three) １９８７年
・ダーク・タワーIII 荒地 (The Waste Lands) １９９１年
・ダーク・タワーIV 魔道師と水晶球 (Wizard and Glass)１９９７年
・ダーク・タワーV カーラの狼 (Wolves of the Calla) ２００３年
・ダーク・タワーVI スザンナの歌 (Song of Susannah) ２００４年
・ダーク・タワーVII 暗黒の塔 (The Dark Tower) ２００４年

というように３４年後になってやっと完成されたわけです。
またキングは１９９９年に命の危機に瀕したぐらいの交通事故に遭い、死への恐怖が生まれ完成を決意したそうです。
また交通事故に遭った１９９９年を境にキングはある発想自らが作品の登場人物として出て来るという斬新な手法を用いました。（話の核心に触れてしまうのでどうしてもという方はドラッグして見てください。お勧めできませんいやホントに。）
なので１９９９年から後に書かれたダーク・タワーV カーラの狼、ダーク・タワーVI スザンナの歌、ダーク・タワーVII 暗黒の塔にはすべてその発想が用いられています。
次に物語の内容を説明しましょう。
残念ながら多くは語れません。核心に触れてしまうとダーク・タワーをもし読むときにつまらなくなってしまいますからね。
一番説明しやすく、かつ核心に触れない程度の「ダーク・タワーI ガンスリンガー」のあらすじ(新潮文庫)を見てみましょう。

なにもかもが奇妙に歪んだ地、この世ならぬ異境で〈黒衣の男〉を追い続ける孤高の男がいた。最後の〈ガンスリンガー〉、拳銃使いのローランド。彼はひとりの少年と出会い、ともに旅を続けるが――。〈黒衣の男〉とは何者なのか？　ローランドの過去とは？　そして、〈暗黒の塔〉とは……？　幾多の謎を秘めた壮大な探求の旅、ダーク・ファンタジーの金字塔が、いま開幕する！［全7部］

？？なことばかりですよね。それでは解説していきます。

＞なにもかもが奇妙に歪んだ地、この世ならぬ異境
つまり舞台は荒廃した世界なのです。
なぜ荒廃してしまったのかはもちろん理由がありますが残念ながら核心に触れてしまうことなので・・・。
とにかく世界は荒廃しきっているわけです。世界、もしくは国を治めるものもおらず、国すらない。もう無法地帯ともいうべき世界になっているわけです。
そんなこんなで最後の〈ガンスリンガー〉拳銃使いのローランドがその世界を救うたびに出るわけです。
まずガンスリンガーというのは拳銃を巧みに操る簡単に言えばジェダイ騎士団のようなものです。
それがある理由で滅んでしまい、ローランドひとりが残されたわけです。

また第一巻目からいきなり旅の途中で始まり、その前の話は他の巻で断片的に語られていくのですが、一巻の直前の話が、第四解剖室(新潮文庫刊)で外伝として書かれています（題名『エルーリアの修道女』）。

ダーク・タワーはキングの作品の中でも最も重要な作品であります。
説明しにくいので「ダーク・タワー」解説＠『ウィキペディア（Wikipedia）』からそのまま持ってきます。

この小説について重要なのは、ほかのキングの多くの小説が、『ダーク・タワー』との関連を持っているということである。特に関係が深いものとして、『不眠症』、『ザ・スタンド』、『アトランティスのこころ』、『タリスマン』、『ブラック・ハウス』、『デスペレーション』、『レギュレイターズ』、『ドラゴンの眼』、『IT』などがあげられる。これらのリンクは作品において非常に重要であることもしばしばで、物語の展開にも深く関わっている。主要なものを列挙すると、

●本作品自体が、『タリスマン』、『ドラゴンの眼』などの作品の舞台でもある中間世界である。
●第三巻・・・『ザ・スタンド』での町が“超流行”つまり“スーパーフルー”で壊滅した町として登場する。
●第五巻・・・『呪われた町』の登場人物であるキャラハン神父が、重要な役柄で登場する。　
●第七巻・・・『アトランティスのこころ』、『何もかもが究極的』、『不眠症』から、それぞれテッド・ブローティガン、ディンキー・アーンショー、パトリック・ダンヴィルが登場する。とくにパトリック・ダンヴィルは終盤での重要人物である。
●第七巻・・・『IT』のIT＝ピエロに酷似したものが登場する。

このような関連性からまず言えることは、本作品がスティーヴン・キングの作品世界の集大成だということである。キングの世界観は、以前から『IT』、『タリスマン』、『不眠症』等の作品で、多次元世界の思想、亀など、いくつかの種類の動物の姿をとった世界の守護者の存在、そしてそれを脅かす深紅の王（クリムゾン・キング）について少しずつ言及されてきた。しかし、『ダーク・タワー』の完成を見るまでは、その全体像はまったく不明と行っても過言ではなかった。本作品の完成で、その存在の正体、意味などが（未だ不明な点があるにしろ）明らかになったのである。

このほかの作品とつながっていることを「ダーク・タワーサイクル」と呼びます。
つまりキングが作った物語は全てダーク・タワー（暗黒の塔）を中心にして展開しているのです。
またキングの作品のみならず、例をあげると

●「アーサー王伝説」のアーサー・エルドがローランドの先祖として出て来る。
●第四巻・・・「オズの魔法使い」で出てきたエメラルド宮殿が出て来る。
●第五巻・・・「ハリー・ポッター」で魔法の箒を使って行うスポーツ、クィディッチの用具スニッチがカーラの狼が使う武器として出てくる。
●第五巻・・・「スター・ウォーズ」で出てくるライト・セーバーがカーラの狼が使う武器としてでてくる。

例をあげればキリがないのですが、このようにこの世界ともどこかでつながっているのです。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

これで、解説は終わりです。
どうでしょうか、これを読んで少しでも興味が沸いてくれれば本望です。

映画化もされることですし、この機会に是非読んでみてください。

以上general-fettでした～～。


・・・つかれた・・・ホントに・・・。
なお、自作LEGOのスペックはまだ出来上がっていませんのでもうしばらくお待ちください。