10月、11月は手帳が売り出される。
同時にたくさんの手帳に関する雑誌や本が店頭に並ぶ。
それらの表紙をから伝わるのは、手帳をうまく使いこなすとバラ色の人生が広がる、という夢だ。
幻想といってもいい。
実際には、紙とペンの使い方の話だ。
それを使い、書いて、何かをする、という行為を罫線を駆使して行い、実行し、人生が変わった達成感の物語が繰り返される。
手帳にまつわる物語である。
思いを実現する欲望が毎年、新しい手帳幻想を生んでいく。
例年、雑誌などで、いろいろな使い方が出てくる。
人のアイディアや思いは溢れる泉のようである。
いろいろあるが、大切なポイントは、その雑誌や本に書かれていることをやったかどうかだ。
さらに大切なことは、機械的にやったのではなく、書いたことを振り返り、さらに行動を修正して達成したかである。
PDCAサイクルを紙とペンを使って実行できたがポイントである。
そのための、手帳、ノート、メモ行為であることが大切だ。
改めて手帳、ノートで行っていることを整理してまとめる。
1.スケジュール
2.TO DO
3.企画まとめ
4.メモ(会議録、アイディア)
5.勉強したこと、学んだこと
6.記録(ダイエット、家計簿、運動など)
7.決めたこと
8.夢、目標など。
たぶん、こんなことをしている。
それらを、どのマス目、罫線で書き込むかが問題になる。
そして、一番大切なのは、書いたことを、振り返り、次の行動を決めることだ。
それを実行し達成することが大切だ。
手帳はあくまで行動の入口となる。
考えて、決めて、実行して、結果を見て、できてないことを修正して実行するための足がかりとなる。
そして、今年も雑誌等で様々な使い方が披露されていくが、形式を表面的に真似ても何も変わらないことだ。
その奥にある、閃きや、記録から読み取る自分の変わるべきことの気がつきや、何かを実行する決心と、その行動記録と、修正し実行して、ゴール達成がされた時に始めて、手帳との関係が出来上がる。
今年の「成果が10倍上がる!手帳の極意 ヒント満載で今日からできる! (GAKKEN MOOK)」には、たくさんの手帳の使い方が掲載されている。
特に東急ハンズのスタッフが選ぶ最新手帳は、見開きサイズを飛び越えて、紙面が大きくなる工夫や、仕事とプライベートの2つの月間スケジュールを見比べる手帳など様々なアイディアを取り入れた手帳が展開されている。
http://nippon-techo.com/sousenkyo_tokyo_top30
きらびやかな手帳世界に目移りしてしまう。
(だけど、大切なことは、上記の8ポイントを整理できて、決めたことを行動し振り返るPDCAサイクルができるようになることだ。)
昨年の今頃、販売された「人生が変わる! 手帳&ノート整理術」Gakken の中で佐藤優さんが、「レーニン 哲学ノート」を取り上げられていた。
「レーニン 哲学ノート」が教えてくれることは、勉強方法についてだ。
書かれている内容は、レーニンが図書館通いをして、ヘーゲル哲学のポイントをノートに抜き書きし、コメントと自分の考えを脇のスペースに書いたノートを書籍化している。
コピーなどない時代、ひたすら、図書館でヘーゲル書を読み要点を抜粋し、コメント、自分の考えを記入したレーニンの頭の鋭さを感じるノートだ。
頭のいい人が、なにを抜き書き、コメントを加え、整理し、理解しているのかが見えてくる。
「東大生のノート」と同じように学習の整理と、吸収の仕方の最良な例が「レーニン 哲学ノート」にある。
そして、ルネッサンス期の天才レオナルド・ダ・ヴィンチの手記に見えるのは、書き留めた事柄から、生まれる思索の産物のすごさだ。
メモ魔と言われたダビンチは、書くことで、頭を整理し、次の飛躍的発想、思索をまとめ続けていった人だ。
レオナルド・ダ・ビンチの手帳
「成果が10倍上がる!手帳の極意 ヒント満載で今日からできる! (GAKKEN MOOK)」では高橋政史さんの「頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?」が特集されている。
そして、方眼手帳が付録でついている。
本では、世界のトップエリートが実践する「黄金の3分割」の例が3つ挙げられている。
そして、ノートのスペースを線を使って、3つに分けることで、事実、解釈、行動などの書き込むスペースを作って、書き込んでいくと、不思議と、モヤモヤした現状を分析し、次の行動を決めることができる。
ノートに自由に書き込む前に、事実と解釈と行動を書き込める3つのスペースを確保しておく。
また、3つの分け方は自由だ。
行動を決めるなら、行動を、決定事項を決めるなら、決定を書く欄を定めればいい。
事実、意見、決定事項としてもいい。
これからは、上記8つの書くポイントを踏まえてノート、手帳を使おうと思う。
自分は、メモのなのか、発想なのか、記録なのか、書いている事柄によって、ノートの使い方を変化させていきたい。
そして、新しいアイディア、決断をどんどん生み出して行動を変え続けていきたい。