アウト・ドアめし

成人式の当日、茅ヶ崎へ行った。

サーフィンを見に行った。

時間は、朝の7時である。

海にサーファーが、浮かんでいる。

静かに見える水面も、岸近くで盛り上がって小さなカールを作る。

そこにトライしている。

この日は、手袋をしないと、指がかじかむくらいの気温だ。

ポケットに手を入れたくなる。

そんな、気温で、サーフィンである。

耳がちぎれそうになっていないだろうか。

たぶん、これは、朝の禊（みそぎ）である。

１年の安全を祈って、寒中で、健康増進を願う行為である。

そんな朝、浜から、駅に戻る路上を、さらにウエットスーツを着たおじさんがサーフボードを乗せられる改造をした自転車でビーチへ向かう。

間違いない。これは、神聖な冬の朝の儀式である。


すごいぞ茅ヶ崎。

海で、一年の無病息災を願う健康都市である。



また、成人式当日のため、美容院はどこも大忙しである。

 着物姿の新成人の髪型を整えている。

自分もそうだったが、成人式で成人になったわけでもない。

なにかの責任を取った時が本当の成人になる。

その訪れは人により様々だと思う。

自分は、遅れていた。

少なくとも年齢ではなく、自分で稼ぐことができるようになった時が成人か。

実際の成人の意味する本質と、年齢のずれを感じる。

どうせなら、茅ヶ崎市の成人式は、着物姿ではなく、女子はウエットスーツ姿で、もしくは、男子はふんどしで、海での禊などに切り替えるのはどうだろうか。

そんな真冬の寒さに耐えられる体に育った成人であることを確認する儀式にしてしまう。

そして、具体的な成人としての行動は翌日から気持ちも切り替えて親から経済的に自立することを始める。

成人式のあり方を茅ヶ崎市に限らず、日本は改めて見直す時代になった。

美容院や着物業界の経済効果のために成人式があるのではない。



茅ヶ崎は、アラフィフにとって、昔の雑誌『ポパイ』や女性雑誌の世界をイメージさせる。

朝の時間、ヨガマットを持ってビーチに行く方々もどこかしら、雑誌を想起させる。

丸めたマットを小脇に抱える女性はかなり日焼けしてる。

ここでは、茅ヶ崎スタイルといったどこかしら西海岸の住民をイメージする振る舞いが流行っていそうだ。

なのに、ここは、首都圏への通勤とリゾートが混じったような場所として成立している。

土地の値段は、「茅ヶ崎　土地の値段」で検索すると、津波の影響があるのかと思ったが、概ね横ばいである。

「土地DETA」というサイトでは、茅ヶ崎市の平均は-0.40％である。

やはり、134号線付近で一部下落しているが、あとは、駅前が上昇で他は、横ばいである。

茅ヶ崎 海・浜のルールブックhttp://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/nousui_gyogyo/1006719.html


砂浜の上は歩きにくかった。

ただ、歩こことで体が温まる。

この日は、茅ヶ崎マラソンなども開催（１月２４日）されるせいか、ビーチの遊歩道を走る方々も多かった。http://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/sports/1006319/1006338/index.html

その他、茅ヶ崎市では、マラソン、テニス、フットサルなどの様々なイベントが開催されている。

やはり、茅ヶ崎は健康都市である。

海でも陸でも体磨きに余念がない。

茅ヶ崎市の平均寿命を江戸川区と比べたくなる。

あまり外に出ない６０歳以上の方々を外に出てもらうため雑誌ポパイのような作りに似せて、『江戸川区案内』を作る江戸川区とは違う。

茅ヶ崎にこれからの江戸川区の参考になるアイディアはないだろうか。