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ジュネーブその日暮らし(+革モノ作り・レザークラフト)

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2020年03月20日
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カテゴリ:革モノ作り

レザークラフトの本には、当たり前のように革を裁断する道具として革包丁の解説が載っています。でも、実は私はあまり使ってないのです(持ってるけど)。

じゃあ何を使ってるのかと言うと、

カッターナイフ

です。
え?カッターで革が切れるの?
はい。切れます。スパスパ切れますとも。
(以前の日記のボストンバッグも、ショルダーバッグも財布も、ほぼカッターで裁断)
今メインで使ってるのは日本の誇るオルファのカッターで、刃は黒刃。これがもう使いやすいのなんの。






実はレザークラフトを始める前に、シャドーボックスをやってた時代がありました。
カッターを駆使して平面の紙の絵を立体的に見せる手芸です。







これくらいのだと、1つ作るのに毎日細々とした作業を2~3時間やって、約1ヶ月。
こんなのを何年もやってれば、そらカッターナイフの使い方に慣れますとも。

(カッターは厚みのあるものを曲線で切るのが難しいという向きもありますが、カッターの種類を揃え、切り慣れれば曲線も切れるようになります)

最初は私もセオリー通りに革包丁を使っていたのですね。
が、革包丁は大変なんです。研磨が。

革を裁断してると、刃物はすぐに切れ味が落ちます。
ある程度までは青棒でその場で軽く研磨してごまかしながら使うのですが、毎日使ってれば定期的に砥石で研がないと切れ味をキープできません。

砥石で研ぐには

①荒いものから細かいものへ、砥石を2~3個
②砥石自体の面も削れてくるので、砥石を砥いで平にする砥石とぎ
③角度がうまく決まらない場合には(まあ、たいてい最初は決まりません)、角度を固定する包丁砥サポーター

が必要で・・・下手すると砥ぎの道具だけで2万円くらいかかってしまいます。

幸い家に砥石はあったので、最初は頑張って自分で研いだりしたんですが、簡単ではありません。
まあ、簡単だったら、台所用品売り場に「簡単!包丁とぎ!」が売ってることもないし、スーパーで「研屋来店!包丁とぎます!」催事が行われることもないし、「砥師」というプロも必要ないでしょう。

逆に言えば、専門のプロがいるくらいには刃物の研磨は難儀なことなのです。

で、革包丁を使い始めて半年くらいたった時、砥ぎながらふと思ったんですね。

私がしたいのは革でものを作ることで、包丁を砥ぐことじゃない

砥いでる時間を、革ものづくりに使ったほうがよくない?

そのころ、たまたまとある工房を覗いた時、プロの方が普通にカッターナイフで革を裁断してたのを見たこともあり、その思いに至った後は、割り切って革包丁をとぐのをやめて、使い慣れたカッターナイフを使うことにしました。
切れ味悪くなったら、ポキッとやれば砥ぐ必要もなく、作業を中断することもなく、速攻で切れ味復活。快適です。

ただ、革漉きだけはカッターナイフではうまくできません。
なので、手漉きが必要な時は、漉き専用に作られた刃物で薄い1.5ミリ厚の革箆(今は入手困難)を使ってます。



誤解しないでもらいたいのですが、革包丁を使うなと言ってるわけではありません。

カッターナイフを使い慣れていない場合は、革包丁の方が使いやすいそうですし。
(私はカッターを使い慣れちゃってたから公平な比較ができませんが、他の複数の方からそのように聞いてます)。

何が言いたいのかというと、セオリーといわれているやり方は、あくまで一般論であって、必ずしも自分に当てはまるわけではないということです。

レザークラフトではそういうことが非常に多いです。
教本も教室も、盲信するのではなく、やりにくいと思ったら自分にあった方法を見つけて取り入れていくのが大事と思います。

LeatherWorks幸守






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最終更新日  2021年06月11日 02時09分40秒
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