ソフィーはきれい
最近子供たちがハウルの動く城をしょっちゅう見ていて、私も公開当時以来でチラ見してみた。すっかり内容なんか忘れてたのだけど、やっぱ深いなー。ちらっと見ただけだけど「うわっ」と思ったシーン。ハウルがソフィーに「ソフィーはきれいだよ」と言った瞬間、ソフィーは一気に老婆に戻ってしまう。その感じが全然他人事とは思えなかった。ソフィーは私と同じで自分に自信がないんだろう。老婆になってしまう魔法は、ソフィーの存在そのものというより、彼女の「自信のなさ」「卑屈さ」にかけられていたのかもしれない。卑屈な部分が弱まる時、魔法も弱まる。自信のなさ、卑屈さは、何のためにあるんだろう。自分を守るため、だと私は思っている。傷つかないため、傷つけられないために自分を殻で覆っておく。自分を守るよりもっとステキなことを見つけて、夢中でそこに向かっていく時、魔法は解けるんだと思う。殻の中にいると、殻が邪魔でステキなものもステキに見えなかったりする。結果どこにも向かえなかったりする。でもたまに殻越しにでもすんごいソソられる強烈なものがあって、否応なしにそっちに行っちゃって、結果殻も破れたりするんだよなあ。でもふとした瞬間、我に帰って振り向いちゃうことがある。あれ?私どこに殻を置いてきたんだろ?そして急に不安になってしゅるしゅると元の自分に戻ろうとする。ソフィーが老婆になったみたいに。