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カテゴリ:コラム・えっせい
20日。夕方から皆既月蝕が始まるのだと覚えていた。
昨日は母の病院へ行っていたので、ショータンはお風呂をしなかった。 今日、ショータンがお風呂から出て来たのは5時3分前だった。 炊飯器のスィッチを押して、お風呂に入った。昔はいつも夜中の1時2時に入っていたけど、この家へ来てからは続いて入っている。で、月蝕のことはピローンと忘れてしまった。(あ。ゲッショクやった)と気が付いたのは11時だった。 二階の廊下の窓から空を見た。お月さんはなかった。 朝から降ったり止んだりだったから、また見えなかったんだナと諦めた。 お昼、雨が上がっている間に、フェンスのジャスミンと朝顔の剪定をした。朝顔は、剪定というより毟り取り。裏のバカブスガフフは留守だったらしく、ワンとも言わなかった。鳴いたら腹立つけど、気配がなくてももやもやする。 -----------19日の続き------- 母は看護師が気に入らないから「退院する」と姉に言ったようです。看護師に腹立ててハンスト起こしたら、損するのは自分ですのに。ヒトに頼まなくても自分でする! と思うところ、私と一緒です。でも、自分の身体が思うように動かなくなったら、ヒトと妥協しなければいけないでしょう。 退院させて、1週間ほど母の家に泊まってあげられたらいいのですが、ショータンが文句を言います。どっち向いても、自分のことがちゃんと出来なくて気儘な人ばっかり。 母の病室には、自分でお箸を持ってご飯が食べられるのは母ともう一人だけ。あと8人のおばあさんは、若いナースに食べさせて貰っていました。 母の隣のベッドの人は、食後口を漱いで、漱ぎ水を「吐き出して」と言われてもなかなか吐き出せませんでした。ナースは顎のところにマグカップを差し出して、じっと待っていました。もっと大きなもの……洗面器でも持っていてあげたらおばあさんは吐き出し易いでしょうにと思いながら眺めていました。おばあさんは口をもごもごさせて、水を吐き出そうと努力しています。5分以上も経って、ようやく吐き出しました。顎からノドへ水が伝い、パジャマ(病院の)の襟元を濡らしました。(ほら!) そうなることは判っていたのです。おばあさんにもわたしにも。おばあさんは、ノドや襟元を手で拭いました。 他のおばあさん達もみな、似た症状です。でも食事の時間は10分も掛かっていませんでした。全部食べられなくてもさっさと終わりにしているようでした。 一事が万事ということがあります。母が「ここのカンゴフはイケズや」と言うのも母一人の見解ではないのでしょう。 母は隣のベッドに背を向けて、10年ほど前二日だけいた病院の話をしていました。 「そこはな、片側に8つベッドがあってん。皆で16。ベッドの背中立ててもうて、おばあさんがずらっと並んでるねん」 --------続く-------- お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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