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カテゴリ:生活
今日、母の所へ行って来ました。
1週間前に軽い肺炎で入院していて、今日退院したのです。病院へ1回行っただけで、あとは姉に任せていました。姉の家の近くの府立病院です。 母は、「二日食べへんかったら胃が萎縮して余計具合が悪うなってん」と言っていました。 「F先生(かかりつけの)は、病院が好きや。ちょっと診て貰いに行ったら、『入院した方がええ』言わはる。こんなトシヨリ構もたらコワイのかなあ」 近くの病院2軒にベッドが無いと断られて、40キロも離れた病院で受けてくれたそうです。隣のベッドも反対側のベッドも男性がいました。「男の人の部屋?」と訊くと、「女の部屋やけど、男の人のベッドが足りんねんと。えらいことや」と言いました。 「二日も食べてへんのに、朝食なしやってん。マミがパン持って来てたから、くれるのかと思たら一つもくれんと持って帰ってしもた」 「マミが持ってたんは毛糸やン」と姉は言いました。 「あはは、毛糸は食べられへんなあ」 病院でしていたそんな話を今日、マミに話すと、「あれは蜜柑やってん。ここのお仏壇の横に袋に入った蜜柑があったから持って行ったら、カビが生えててん。ほかした」ということでした。マミが持っていた袋の中の丸いものを、母はパンだと思い、姉は毛糸だと思っていたのです。 食べることが楽しみなのに食べられなかったということは、そうとう悪かったのでしょう。朝、昼、晩1時間づつヘルパーさんが来てくれても、急に具合が悪くなった時が困ります。 総理から戴いた賞状を持った写真を姉が撮って、壁に飾ってありました。別に、賞状と並べて熨斗の付いたものが2点写っていました。 「お金もくれはったん?」 「これは大阪市から。ミニタオルの詰め合わせ。使い道ない。こっちは銀杯。総理大臣から。あんた見てたやんか」 「見た。忘れてた。銀杯は大阪市からやと思てた」 「よう勝手に思うなあ」 お昼は、マミもユークンも来ていたので、お寿司をどっさりとりました。ユークンは夜勤明けで眠いと言いながら、2人前食べました。母はにぎり1つと巻き2キレ。姉はいつものようにmy弁当を食べていました。 ヘルパーさんがお昼に1時間来て、帰りぎわ「おむつを買うといてください」と言って帰りました。姉は車で大型スーパーまで買いに行きました。マミとユーくんは帰ると言って、一緒に出て行きました。 「お姉ちゃんがボケてへんから良かったな」 と私は母に言いました。 「そうや。えらそうに言うから情けない時あるけど、よう考えたらお姉ちゃんにはよう世話になってる。防空壕に入ってた時も、家が燃え始めて、『ここにおったら焼け死ぬで』いうて手ェ引っ張って壕からつれ出して逃げてくれた。買い出しにも一緒に行って、服の下にお米の袋括り付けて運んでくれた」 母は65年も遡って姉に助けて貰ったことを述懐しました。 「銀行の定期、300万円あったんを郵便局へ移してもうた。100万円だけ入れて、あとの200万円は無い。自動車買うたんやと思うわ。まあええけど」 「もう免許証返そか言うてたのに、車なんか買えへんやろ?」 「いいや。サラのええ自動車に乗ってた、今日」 「前のんや。白の車…」 「緑色やった。きれいなええ車や。私も今日初めて見た」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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