私は、げんは本当にラッキーマンだと思う。
前にも話したが、
彼の回りにはいい人ばかり。
松風園の先生方、療育の指導をしてくれる先生
今通学している養護学校
今利用しているヘルパーさん。
ディサービスのスタッフの方々も例外ではない。
じぃじもばぁばも
みんなげんのことを考えて一生懸命やってくれる。
私たちは本当に恵まれた環境にいる。
そう思っている。

私がそのことをある方に言うと
「それは違うよ。げんままさん。
運は呼び込むものなんですよ。
げんちゃんがいい環境なのは
げんちゃんとげんままさんががんばっているからですよ。」
そんなことを言われて本当にびっくりしたことがある。
こんなことも言われた。
「げんままさんはがんばっているから
つい応援したくなる。」

私は別にがんばっているつもりはない。
苦しいから、必死に問題を解決してきただけ。
それなのに、それをがんばっていると言って
応援してくれるなんて・・・
ありがたいです。本当に。

げんが自閉症で産まれてきたことは
決して、幸せとはいえないのかもしれないが・・・
そのおかげで本当にいろいろな人に助けられてきた。

そりゃ、いいことばかりではない。
げんが原因で今まで仲良かったママともに全員無視されたり
げんが病院でパニックを起こしたときも大変だった。
私も、対応が未熟だったよね。
今じゃそんな失敗はしない。
そのときに必ず言われることは
「こんな子連れてこないで！」とか
「こんな奴、外にだすな！」でした
でも、私はそのときに思った。
「じゃあ、あなたのお子さんがこんなんでしたら
やっぱり外に出しませんか？」

私はげんの親だ。
３０近くも上だ。
きっと、げんよりも早く死ぬ。
だんなは私より年上だから
もっと早いかも。
兄弟は、ずっと一緒でいるわけにはいかない。
彼らには彼らの人生がある。
つまり、げんは独り立ちしなくてはいけない。
そして、私たち両親はそのために今できることを
精一杯しなくてはいけない。
そのときに考えた。
げんがずっと一人で家にいれるほどの財産を
私たちは残しておくことはたぶんできないだろう。
（レインマンじゃないんだから）
それならば、うまく社会でやっていけるようにしなくてはいけない。
自分の身の回りのこと
家事全般、お仕事など。
そしてなにより、げんが生きていて楽しいと思えること。

今までは、げんが人様に迷惑をかけないように。
とやってきたことが多かった。
しかし、今はげんが楽しく生きられるように。
と考えるようになった。
それは、きっとげんが成長したからなんだと思う。
今の７歳のげんは、松風園に通う前の３歳のげんとは別人だ。
みんなに応援されて、助けられて
げんはかなり一人前？になってきました

最初はちょっとどうかな？と思っていたカードもスケジュールも
げんに社会性を持たせるためには必需品となりました。
集団で広いところにいても
自分のやることがわかれば安心です。
始業式や終業式などの式典も
スケジュールや仮面ライダーの本があれば
大丈夫です。
社会性を持つ。
げんが３歳のときは考えたこともありませんでした。
でも・・・・
がんばんなきゃね。大人になるんだもん。
まだまだ道のりは遠いけど
がんばろうね。一緒に。
きっと、げんは立派な大人になれるよ。
働く大人に。人生が楽しいと思える大人に。