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April 23, 2006
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上巻に引き続き、主人公岬美由紀のかつての師であった
友里佐知子の過去が日記によって明かされる。
これがまたうまい具合に現実の歴史と照らし合わせていて、
フィクションだということを忘れさせる。
安田講堂事件、よど号ハイジャック事件などなどが
友里佐知子の扇動によって起きたことになっている。
事実は違うというのは分かっているけれど、なんか不思議な気分にさせられる。

友里佐知子は平等と平和の究極が共産主義であると信じ、クーデターを起こすことを画策。
それを見破り、計画をとめたのが岬美由紀。。。これがシリーズ最初の話だった。
もうその事件からかなり巻数もたったころに、その続編みたいな話を書くとは・・・うまいな。

最後はフィクションらしい大バトルもあったが、
友里佐知子のもう1人の後継者である阿諛子(あゆこ)が
対極である美由紀と対決して初めて自立、自我を目覚めさせることができたあたりは哀しかった。
そして最後がまた泣ける。
別の結末も見てみたかったけど・・・

作者のHPに今回本には収録されなかった章が公開されているらしいので、
そっちも覗いてみよう。
この作者はたびたびこのような細工をしてくる・・・
読者としては楽しみでもあり、ちょっと困りものかも。

千里眼背徳のシンデレラ(上)


千里眼背徳のシンデレラ(下)





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Last updated  April 23, 2006 11:09:54 PM
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