|
カテゴリ:本
フリージャーナリスト柴田邦久はバブル崩壊とともに仕事を失い、 一山当てるために内戦の続くボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボに飛んだ。 当てもなくさまよううちに、世界中の紛争地域で戦う英雄的傭兵である“シンゲン”という日本人の傭兵の話を聞く。 シンゲンは世界各地でゲリラとして戦う若者たちに闘い、そして生き残る技術を教える男。 足取りを追いかけ、メキシコの紛争地帯でようやく“シンゲン”に出会った柴田は、 危険を顧みず行動を共にし、新兵と同じ訓練を課される。 4日間の訓練体験で、心身共に生まれ変わった柴田はシンゲンについてアフリカに飛ぶ。 アフリカでシンゲンを待っていたのは、かつての恩人バリディを救出するミッションだった。絶望的に人が足りない作戦に、柴田は思わず協力を申し出る… 戦いとは無縁の日本に生まれながら「生きるために戦う」と言い切る天才的傭兵に柴田の胸中は。 久しぶりの今野作品。 いままでの作品とはちょっと作風が違うかな。 今回は傭兵とジャーナリストの話。 日本人にはなじみの少ない傭兵がモチーフになり、戦争とは生きるとはを読者に問いかける。 戦争を知らない日本人代表としてジャーナリスト・柴田がシンゲンに問い続ける。 世界紛争があちこちで起きるなか、「日本」がどういう立場にあるか考えさせられる。 「戦争」は遠い国の話と私たちは思いがち。 だが実はどういう支援をするかなどが世界中から注目を浴びていることをもっと意識するべき…と思う。 作品では柴田が紛争地へ行き、現実を知らされ愕然とする場面がある。 そして紛争地で日本人がどう扱われるかも… 私は実際に紛争地に行ったことはない。 しかし、留学しいていた間に中東で戦争が勃発。 日本は何もしないと海外の友人に面と向かって言われたこともあった。 そして連絡が取れない家族を気遣い、必死に電話をかける子も見た。 戦争がもたらすものは何なのか… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[本] カテゴリの最新記事
|