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カテゴリ:本
安積啓二郎はヤリ手の元商社マンで医療機器輸入代理店業で独立していたが、 官僚の壁や日本的な制約等に阻まれ事業を解散することを決めた。 妻は人材育成事業の経営者として成功を収めており、家庭生活に影響がなければとちょっと冷えた態度。 そこへ実家で兄が社長、啓二郎は形式的には専務となっている大田区内のガラス工場の「社長となれ」と叔父から依頼が啓二郎のもとへくる。 製品は売れず、納入価格は叩かれ、経営意欲をなくしている兄に変わって、1年以内で立て直せ、というのが具体的な依頼内容。 自分の解散した会社同様に、いざとなれば整理すれば良いという考えで引き受けた啓二郎。 啓二郎はガラス加工という”実業”に魅せられ、ガラス工芸家の透子に魅せられていく。 そして啓二郎は本気で安積ガラスの再建に取組む。 工場の再生にはガラスという特性を活かし「海外市場への進出、ハイテク化、部門特化、つまりハイテク製品向け高品質ガラス製品が主力」と方針を決定する。 そして積極的に世界的な企業へのアタックを開始する。 ずっと本屋に並んでいて、タイトルが気になってた ようやく読めたー 佐々木氏は有名なところでは警察モノも書いている。 そのつながりで読んでたんだけれどね。 でもこの作者の企業モノも面白い 「再建」を依頼されたのに、「整理」に向けて動く…これが「屈折」の始まり。 でもガラスについて知るうちに啓二郎がどんどんと魅力に取り込まれていく。 同時にカラス工芸家の透子の魅力にも取り込まれる。 兄との対決。 クビを切られるのではないかとおびえる従業員との対決。 取引先のとの駆け引きなどなど見どころはたくさん。 啓二郎の奥さんがどうしても好きになれなかったんだよなー。 ある意味自立している女性なんだけれど…まったく共感できなかったわ。 こちらも面白かった↓
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