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カテゴリ:本
台風接近中の相模灘で事故が発生。 海上保安庁特殊救難隊惣領正らは、遭難船から三人の男を巡視艇へと救助する。 突如、彼らは豹変、惣領に拳銃を突きつけた。 「あの船から“荷物”を取って来い」 沈みゆく船の中から命懸けで謎の袋を引き揚げる惣領。 だが、彼を待っていたのは、さらなる恐怖の命令だった…。 はたして惣領たちの運命は。犯人と謎の荷物の正体は…。彼らの目的は? 荒れ狂う海と凶悪事件に立ち向かう特殊救難隊の勇姿を描いたサスペンス。 波濤とは大波、高い波のこと。 海上、船の中という限られた空間で起こるサスペンス。 読み始めた途端に有川浩氏の『海の底』がふと頭をよぎった。 有川氏は潜水艦の中でおきた人間関係を中心に書くが、 今野氏はこの事件を通じて船上にいる人間、陸にいる人間が成長、前に進むという物語…かな。 惣領はもちろんのこと、彼のチームのメンバー、『すがなみ』の船長や『やしま』の船長・ダイバーなど魅力的な人物がたくさん描かれている。 成長物語と言ったが…やはり今野氏の得意とする危機をどのようにして乗り越えるかという部分もみもの。 読み物としては割と短いので、あっという間に読み進められる。 安積班シリーズと同じく特殊救難隊のチームワークが素晴らしい☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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