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ブログ「鉄道幻灯館」

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2008年01月の記事

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EF210 2号機

本日の「思い出の1枚」は、EF200 901号機に続いてやって来たEF210 2号機です。同じ場所で撮影していますが、昨日のカットは手前に引きつけたもの。本日のカットは望遠で撮影したものです。レンズの画角の違いで雰囲気が大きく異なります。EF200とEF210を比べたら、外観のデザインに関してはEF210の方が好きかな、と個人的には思っています。若番の機関車が元気に働いているのは、好ましいことです。

2008/01/31

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EF200 901号機

阪急で三宮まで行き、JRに乗り換えました。三宮駅の次の元町駅で一旦下車し、上り線のホームへ移動します。元町駅の神戸寄りホーム端は線路がきれいにカーブしているので、編成写真を撮影するのに適しています。ちょうど、貨物列車が相次いでやって来る時間帯でしたので、牽引機を楽しみに待ちました。しばらく経ってカーブの向こうに姿を現したのは、車体の青色が一際きわだつEF200の901号機でした。以前にEF210の901号機は撮影したことがあるのですが、EF200はまだでしたので、ラッキーと思いました。ちなみに、EF210 901号機の写真は、このブログの本館である「鉄道幻灯館」の壁紙コーナーにアップしています。よろしければ、そちらにもお立ち寄りください。

2008/01/30

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阪急十三駅にて

先日、神戸でプライベートの会合があり、出席したのですが、会議が始まるまでに「鉄」をしたいと思い、途中の駅数ヵ所に寄り道、撮影をしながら向かいました。最初の撮影場所となったのは阪急十三駅です。ここは神戸線、宝塚線、京都線の結節点となっている駅ですから、列車の往来も頻繁です。京都線から神戸線に乗り換え、三宮方面行きのホームで待っていると、梅田行きの普通がやって来ました。編成写真を撮っていると、その後方で宝塚線の急行が梅田へ向けて発車していきます。そちらの前面にはヘッドマークが掲げられていましたから、両方が並んだ位置でシャッターを切ったのが、本日の「思い出の1枚」です。

2008/01/29

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「白いかもめ」の「ソニック」

杵築駅から大神の方に行くと、築堤と築堤をつなぐ形でカーブした鉄橋が架かっています。ここは昔から有名なお立ち台となっており、下から見上げた形で「ソニック」を撮影するのが定番のカットですから、もちろん、そのアングルで押さえました。このときの「ソニック」は白編成でしたが、やって来たのは「かもめ」用の885系でした。「ソニック」用編成は窓まわりとボディ下部のラインが青、「かもめ」用は同じところが黄色になっていますから、見分けるのは容易です。以前、長崎本線で「白いかもめ」を撮影したとき、「白いソニック」編成が「白いかもめ」として充当されていましたが、これは逆の運用です。列車編成の数の関係から、こうした逆転運用はしばしば起こっているようです。

2008/01/28

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青い「ソニック」

日豊本線の特急といえば、「ソニック」がまず浮かんできます。「かもめ」と同様、白い編成（885系）がありますが、「ソニック」らしいのはやはり、青い883系の方でしょう。杵築駅から中山香の方へ向かい、直線コースを通り過ぎると、列車は大きく右へカーブしていきます。車体を傾けながら駆け抜ける「ソニック」は格好いいだろうな、と思い、アウト側から列車の正面をねらうことにしました。お昼過ぎ、少し逆光気味の光の中で輝くメタリックブルー。何となくロボット（機動戦士……か）を連想させる顔つきは、いかにもJR九州の特急らしい雰囲気を漂わせています。

2008/01/27

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ED76牽引の特急「富士」

同じ場所で反対側を振り返ると、下り列車をきれいに撮影することができます。今回の目的の１つである特急「富士」はこの日、少し遅れてやって来ました。東京から長距離を走ってきますので、定時運行は大変だと思いますが、待つ身にとっては、どれぐらい延着しているのか、予想がつかない分、つらいものがあります。幸い、大幅な遅れではなかったため、遠くに列車の姿が見えたときはホッとしました。それにしても、この「富士」のヘッドマーク、少し汚れており、こんなところにも終焉が間近に迫った列車の寂しさを感じることができます。

2008/01/26

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杵築の直線コースを走る白いソニック

天気があまり良くないこともあり、午後3時を過ぎると、急速に夕暮れが忍び寄ってくるような雰囲気となりました。宗太郎越えも撮影したかったのですが、早めに帰って別府の温泉に浸かることにしました。翌日は朝から杵築方面へ車を走らせました。杵築駅を挟んで片や鉄橋、片や直線と、撮影ポイントが集まっているのが魅力です。現地到着後、直線コースの方から撮影を開始しました。跨線橋の上から手軽に編成写真が撮れるこの場所は、いわゆるお立ち台の1つですが、春には桜並木となります。残念ながら、今の時期は冬枯れの寂しい雰囲気が漂っていますが、いつの日か、春爛漫の桜花を入れて撮影しなおしたいものです。

2008/01/25

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海辺を走る特急「にちりん」

津久見からさらに南下を続けました。事前に調べたところ、津久見とは、また違った海辺の景色が期待できそうだったからです。本日の「思い出の1枚」は、豊後水道の海をながめる峠から撮影したレッドエクスプレス、特急「にちりん」です。ところで、画面の左上部に道路と道路に挟まれる形でグラウンドのようになっている場所が見えますが、私が持っている本に掲載されている写真では、ここは舟だまりのような港として写っています。ここ数年のうちに埋め立てられたのですね。こんなところにも時代の変化を感じることができます。

2008/01/24

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舟だまりの横を駆け抜けるハイパーサルーン

別府から大分を通り越して南下します。とりあえず向かった先は津久見。このあたりから日豊本線は海岸線を通ることになるからです。さらに南下すれば宗太郎越えで有名な山間区間となり、当初の予定では、そのあたりまで行くことができれば、と思っていました。津久見市は県庁所在地である大分市の南東約30キロメートルに位置し、東側は豊後水道に面しており、津久見湾を三方から囲む形となっています。歴史的には、キリシタン大名である大友宗麟が終焉を迎えた地として有名です。津久見では海辺の鉄道風景を撮ることができれば、と考えていました。駅前からロケハンをしながら移動していくと、津久見湾につながる水路の奥に小規模な舟だまりがあり、その横を日豊本線が通っています。しばらく待っていると、ハイパーサルーンの特急「にちりん」がやって来ました。小型の漁船とシルバーボディのおもしろい組み合わせとなりました。

2008/01/23

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別府の「富士」

先日の連休を利用して大分県の別府へ行ってきました。今日からしばらく日豊本線シリーズを続けます。日豊本線は、北九州市の小倉駅から鹿児島市の鹿児島駅まで全長467.2km（支線を含む）に及ぶ路線で、北九州市、中津市、大分市、延岡市、宮崎市、鹿児島市など、九州東岸の主要都市を結んでいます。一昨年と昨年の2回に分けて日豊本線の南の方を撮影して回ったのですが、北の方が未踏地として残っていました。撮影名所といわれる場所もいくつかあり、今回はそうしたポイントを訪ねるのと、来年には廃止が決まっている特急「富士」を撮影するのも目的の１つとしました。今回の撮影行では別府にベースを置き、初日は大分、津久見方面へ南下。2日目は杵築付近のポイントを中心に撮影しました。1日目、朝、別府のホテルを出発し、東別府のあたりで撮影することにしました。別府湾をバックに俯瞰できる場所があり、そこをめざしました。現地に着いて線路を見下ろしたのですが、海とともに道路も大きく入ってきます。ほかの場所を探すことも考えたのですが、曇天に加えて風が強く、テンションが今ひとつ上がりません。線路がきれいにカーブしているので、ここでいいか、と思い、特急「富士」を待つことにしました。長い歴史を築いてきたブルートレインですが、九州ブルトレの余命もあと1年となりました。赤い電機が牽く単独「富士」は日豊本線区間だけです。その1カットは貴重な記録になったと思います。

2008/01/22

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DD51単機回送

城東貨物線はDD51が牽引する貨物列車が定期運行されている路線です。現在、旅客の取扱いはありませんが、近い将来、北摂と大阪南部を結ぶ路線に生まれ変わる予定で、すでに複線化工事も始まっています。吹田機関区同様、城東貨物線も私が定期的に撮影しにいく場所です。先日も吹田機関区で撮影したあと、城東貨物線へと回りました。この日の運用は機関車のみの回送でした。淀川橋梁の横にある踏切で撮影したのですが、単機回送であれば後追いで人道橋を渡る様子も撮影できたのに、いつものくせで通過直後にすぐ画面チェックをしてしまい、そのシーンを撮り逃してしまいました。この点がちょっぴり残念です。

2008/01/21

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吹田機関区

私が住んでいる大阪・吹田には日本でも有数の機関区があります。かつて吹田は国鉄でもっている、と言われた時期がありましたが、岸辺操車場の廃止などもあって、今やそれも遠い昔話となりました。しかし、機関区には今もたくさんの機関車が出入りしており、まだまだ大動脈の要所であることには違いないようです。私はたまに日曜の午後など、買い物と散歩がてら、カメラを持って吹田機関区に出かけることがあります。もちろん、構内へ立ち入ることはできませんので、望遠レンズをつけて門の外から留置線に停まっている機関車を撮影させてもらうだけですが……。先日もふと思い立ち、機関区を訪ねました。私がいつも行く場所はEF66やEF81などの電気機関車が停まっているところです。この日停まっていたのはEF66 19号機、EF66 1号機、EF81 406号機、EF66 38号機、EF65 1009号機、EF66 111号機の6輌でした。同じEF66でも原色機あり、貨物色機あり、100番台機ありでバラエティーに富んでおり、特にEF66のファーストナンバーに出会えたのはラッキーでした。

2008/01/20

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北京の「はやて」

現役蒸機が牽く客車列車を撮影し、加えて元宝山機務段の運転指令をはじめとする方がたと日中親善の祝杯をあげたのち、私たちは赤峰から夜行寝台車の乗客となりました。翌朝、午前6時に到着した北京の駅前は、寝台列車が到着したとき独特の喧騒感が漂っており、その混雑ぶりは相変わらずでしたが、駅構内の様子はオリンピックにあわせて大きく変貌しており、違う駅に着いたのかと思うほどでした。北京市内で今、急速に進んでいるインフラ整備のスピードを改めて実感しました。さて、午後の帰国便までどうして過ごすか、ということになりましたが、市内観光よりやはり線路際で、というのが、私たち「鉄」の悲しい性。専用車で向かった先は北京城壁の東南角櫓そばにあるお立ち台でした。早朝とあって、全国各地から到着する夜行列車や朝の通勤列車などで、ひっきりなしに列車が通ります。機関車は電機、ディーゼル機入り混ざっていますし、客車の色も白や緑、新旧さまざまで、撮っていて全く飽きません。1時間という時間指定にも関わらず、デジカメのメディアは瞬く間に残り少なくなっていきます。そうしているうちに、流線型の白い電車がやって来ました。姿かたちは日本の「はやて」と瓜二つです。北京の高層ビル群をバックに疾走する「はやて」を見ると、昨日までのことがまるで夢のように思えました。しかし、これがまた、今の中国の現実でもあるわけです。

2008/01/19

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残りわずかな時を求めて

朝一番で撮影する予定だった客車列車が、私たちの期待を裏切ってディーゼル機関車の牽引となってしまったため、午前中は機務段で過ごすことになりました。快晴の光が降り注ぐもと、現役蒸機が醸し出す存在感は圧倒的なものがありました。機関車の各部を点検して回る乗務員の姿も魅力的です。北京オリンピックまでに完全無煙化を達成すると言っている中国。3、4年前までは不可能だろうと、心の隅で高をくくっていたのですが、ここ1、2年で急速に蒸気機関車がなくなった現実を見ると、国家のパワーの強さと時代の変化の早さに驚くばかりです。この光景をいつまで見ることができるのでしょうか。2年なのか、1年なのか。それは分かりませんが、残された時間は急速に、しかも確実に少なくなっています。そのわずかな時を求めて、私たちの中国詣では、あとしばらく続きそうです。

2008/01/18

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早暁の醍醐味（機務段でのバルブ撮影）

真っ赤な夕陽が約束したごとく、翌日は朝から雲一つなく晴れ上がりました。私たちは、まだ日も昇らない早暁から機務段で撮影を開始しました。空には満天の星と月が輝き、私たちの目の前には「建設」型蒸機が静かに息づいていました。今回は集通鉄路の林西駅でもバルブ撮影をしましたが、そのときとは一転し、風もほとんどない穏やかなバルブ撮影となりました。難点と言えば、構内の街灯が機関車のあたりにほとんど届かず、ピント合わせに苦労することです。しかし、長時間露光特有の蒸気が白い帯になるさまは、バルブ撮影の醍醐味。シャッターを切って液晶画面で確認すれば、眠気と寒さも吹き飛びました。

2008/01/17

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元宝山の茜の空

中国・元宝山の旅にもどります。私たちが元宝山西駅そばの跨線橋で撮影した機関車は、駅で貨車を切り離したあと機務段へと帰ってきました。すでに日は大きく西に傾き、オレンジ色に輝いています。給炭・給水を受けるため、「建設」が庫の中へ入ろうとする一瞬、太陽と煙が重なり、１つになりました。茜色に輝く空と、現役の蒸気機関車をともに撮影できたこの瞬間は、まさに現代の奇跡かもしれません。もしかすると、これが最後のチャンス、一期一会の偶然に感謝しながらシャッターを切らせてもらいました。明日も好天が期待できそうです。

2008/01/16

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成人の朝

昨日は、成人の日。あまたの若人が新成人として人生のスタートを切りました。折々の鉄道風景を撮影しているわたしにとって、成人の日も重要なモチーフで、ここ数年、駅で晴れ着姿を撮影するのは楽しみの１つとなっています。若い女性の晴れ着姿はいつ見ても心惹かれますが、成人の日の朝の振袖姿はことのほか、光り輝いているように思えます。若さの自信と未来への希望が織り成すオーラを感じます。若者たちの未来に幸あれかし、と祈ります。

2008/01/15

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元宝山へ転進

「前進」が走らないのなら、することないじゃない。「東風」（「前進」を追いやったディーゼル機関車）でも撮る？　というのが仲間内で交わされた第一声でした。私などは、最悪の場合、それでもいいかな、と思ったのですが、さすがは百戦錬磨のわが同志たち。ディーゼル機撮影でお茶を濁すなど、プライドにかけても許されないことのようです。そして、知恵者の一言。「元宝山だったら、ここから転進できるはず」。早速、中国人ガイドさんにいろいろと調べてもらった結果、現状で最良の選択は、元宝山に行ってみるということでした。もちろん、私はこれまで一度も元宝山を訪ねたことがないため、否や、のあろうはずもなく、むしろ、ワクワクしてしまったのです。林西から車で移動し、蒸気機関車が存在するのかどうかを確認するため、最初に元宝山西の機務段へ向かいました。そして、町なかに入り、機務段そばの橋を渡ると、遠目にもはっきりと蒸気機関車の煙が見えていました。これで少なくとも蒸気機関車は撮影できる！私たちが機務段の中で「建設」型蒸機を撮影中に、ガイドさんは列車の運行状況を確認してくれました。それによると午後2時過ぎに客貨混合の列車が1本あるとのことです。適当な時間で撮影を切り上げ、ロケハンを兼ねて移動することにしました。そして適度なカーブを見つけ、カメラを構えましたが、残念ながらやってきたのは塗装も真新しいディーゼル機関車でした。なかなか思うようにはいかないものです。しかし、もう1本貨物列車が走ることが分かりました。バック運転になりますが、撮影できるだけましです。というわけで、本日の「思い出の1枚」は、ようやく撮影できた「建設」型蒸機が牽引する貨物列車です。凍てつく冬空に吹き上がった煙が何とも言えず魅力的です。

2008/01/14

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経棚峠第一鉄橋での「前進」重連蒸機

集通鉄路、特に経棚峠における撮影方法では、山の上からの俯瞰カットがお決まり手法の１つでした。ただし、ポイントにたどり着くまでには、零下１０度とも20度ともいわれる極寒の急坂を、重い荷物を背負って1時間以上歩かなければなりません。しかし、そうした苦労と引き換えに得られるのは、やはり、そこでしか見ることのできない夢のような爆煙シーンです。そのため、私たちも今回、最終日に山登りを予定していました。中3日の撮影行程の初日は、とりあえず撮影回数をかせぐことに重点を置いたのですが、列車の速度が予想外に速く、ポイントについて器材をセットする間もなく「前進」がやって来ます。最初は訳が分からなかったのですが、経棚駅に行ってみて、ようやくその謎が解けました。大板から経棚まで貨物を牽いてきた重連の「前進」蒸機は、経棚駅で貨車を切り離し、100km以上離れたホルク機関区まで機関車だけで回送されていきました。つまり、貨車はダミーの空車だったのです。経棚駅は貨物の終点駅ではありませんから、実車の貨物なら機関車を取り替えてでも、次の駅に運ばなければなりませんが、そうした機関車も見当たりませんでした。蒸気機関車とはいえ、世界最大級のマンモス機関車にとって、荷物を積んでいない貨車は、ほとんど負担にならなかったのです。そうか、姿は現役時代の貨物列車を装っているけれど、中身はやっぱり、イベント列車だったんだ。昼下がりの経棚駅構内に放置されている空の貨車群を見て、ようやく事の真相に気がつきました。というわけで、本日の「思い出の1枚」は、空車とも知らず、ホワイトアウト直前の悪天候の中、経棚峠第一鉄橋で撮影した「前進」重連貨物です。しかし、空車の貨車を使って機関車の負担を軽減させたにも関わらず、久しぶりの復活、しかも極寒の悪天候という悪条件により、この日の返しは何とか走ったものの、翌日からイベント列車は運休となってしまいました。さあ、どうしよう……。

2008/01/13

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本当だった集通鉄路の「前進」復活

北京駅から夜行列車に揺られること9時間。真夜中に着いた赤峰駅から深夜の凍てついた道を集通鉄路に向けて走るのも以前と変わりません。とりあえず最寄りの駅で列車の運行を確認する必要があるため、夜明けの時刻と見合わせながら私たちがめざしたのは林西駅でした。駅で確認すると、列車はまちがいなくやってくるとのこと。噂はガセネタではないと分かり、ホッと一安心しました。そして、どれくらい待ったでしょうか。まだ真っ暗闇のなか、遠くから近づいてくる汽笛と、駅構内を進んでくるドラフト音、コンプレッサーから吐き出される定期的な蒸気の音、いずれも聞きなれた汽車の音が刻一刻と大きくなってきました。日本を発つ前にインターネットで、出発式に2000人ものファンが集まったという新聞報道（北京）を確認していたため、バルブ撮影では場所の取り合いになるかもしれない、と想像していたのですが、そんな予想は見事に裏切られ、夜明け前の林西駅でカメラを向けていたのは私たちのグループだけでした。そして、ようやく夜が明け、前進の重連貨物は重厚なドラフト音とともに発車していきました。いよいよ追っかけの始まりです。しかし、走り出して気がつきました。列車の速度が思った以上に速いのです。パワーのある巨人機が2輌つながって走るわけですから、平坦なところではそれなりのスピードが出ても不思議ではありませんが、天下の険峻ともいえる経棚峠に差しかかってもスピードはあまり落ちません。単純に線路際で撮るのなら、ここで撮れば、次はあそこでもう1回、しかも余裕を持って撮影できるはずという昔の経験則がほとんど通用しないのです。その理由は、明日のブログにて。というわけで、本日の「思い出の1枚」は、熱水駅を発車していく「前進」重連貨物です。この角度から見ると、かつて函館本線で走っていたC62重連ニセコを彷彿とさせます。「前進型」蒸機を見るときの私の好きな角度の１つです。

2008/01/12

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霧の北京駅

今日からしばらくの間、昨年末に行った中国SLの旅の様子をご紹介したいと思います。現存する蒸気機関車では、おそらく世界一である中国の「前進型」蒸機が、年末の一時期だけ復活するというニュースが伝えられたのは暮れも押し迫ったころのことでした。場所は内モンゴル自治区の集通鉄路。私自身、集通鉄路にはこれまで3度ほど（中国鉄のベテランに言わせると、わずか3回ですが）訪ねており、機関車やロケーションが織りなすすばらしさを堪能しており、この話がもし本当ならば願ってもないことでした。そして、いつも中国へ一緒に行くメンバーと北京へ飛んだのは12月27日のこと。いつもの時刻に、いつもの場所で合流し、いつものガイドさんとともに、集通への旅立ちの玄関となる北京駅へ向かいました。北京市内の移動も順調に進み、予想外に早く着きましたので、出発前のひととき、北京駅構内を撮影して楽しみました。この日、北京市内はものすごい濃霧に包まれており、関西空港出発時にも、万一着陸できない場合は引き返すかもしれないと言われていたほどでした。そうした濃霧の影響で、夕暮れの北京駅構内はいつも以上に薄暗く、しかし、どことなくアンニュイな雰囲気が漂っており、それが逆に好ましく、幻想的にも思えました。

2008/01/11

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機関車トーマスと仲間たち号

坂本ケーブルを撮影したあと昼食をとり、坂本駅の反対側終点である石山寺駅へ行くことにしました。石山寺駅は、こじんまりとした駅ですが、頻繁に電車が出入りしています。坂本石山寺線に乗ってみて分かったのですが、何ヵ所かで結構急なカーブがあります。この線の列車が2輌編成で運行されている理由の１つは、この回転半径の小ささにあるのではないか、と想像するのですが、2輌で運行するとなると、乗客をさばくためには列車密度を上げなければなりません。石山寺駅で電車を待っていて、結構頻繁に入線してくるな、と感じたのはそういうことだったのでしょう。坂本石山寺線では、カラーリングにはバリエーションがありますが、ほとんど同じタイプの電車が走っています。ただ、駅構内で撮影しているうちに1編成だけ、タイプの変わった電車がやって来ました。ボディには、機関車トーマスとその仲間たちの図柄がラッピングされています。京都の方で行われるイベントと関係があるようです。電車を撮影しているとき、ちょうど、お父さんに手を引かれた坊やがやって来ました。やはり、このラッピングには強く心惹かれるようです。お父さんがお手洗いに行っている間、興味深そうにトーマスたちをながめていました。

2008/01/10

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坂本ケーブル

京阪坂本駅からは歩いてケーブルカーを見にいきました。わたしにとって阪神間のケーブルカーで馴染み深いのは、やはり六甲山のもので、比叡山にケーブルカーが走っているとは、うかつにも知りませんでした。それだけに、こんな機会でもなければ、足を運ぶことはなかったでしょう。京阪坂本駅からケーブル坂本駅までは、日吉大社の鳥居をくぐって坂道を上ること10分ほどの距離です。坂本駅に着いて知ったのですが、このケーブルカーは今年で開設80周年。かなりの歴史と伝統を誇るケーブルカーです。駅舎も雰囲気のある造りで、さっそく外観から激写していきました。その後、山の上からケーブルカーが下りてきましたので、改札口の手前で写真を撮っていると、駅員さんが「どうぞ」と言ってホームの中に入れてくれました。新年早々お年玉をもらったみたいで、「この親切は、ブログに大書特筆することでお礼に代えようか」、と品川530さんと笑いあいました。ここのケーブルカーは、車体の屋根上に小さなパンタグラフを備えていますが、電線があるのは駅の構内だけ。照明やアナウンスに使う電気を停車中に蓄電する仕組みになっています。ケーブルカーの上げ下げは山上駅にある滑車で行いますので、架線がなくても走行には問題なく、架線やポールがない分、視界がクリアーなのが坂本ケーブルの売りとなっています。まさしく逆転の発想ですね。

2008/01/09

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京阪京津線の乗り入れ区間延長

浜大津駅で「湖都古都・おおつ1dayきっぷ」を購入しました。これは坂本石山寺線の坂本から石山寺間と、京津線の浜大津～御陵間が乗り放題で1日500円というお得な切符です。これを持っているので、車内からロケハンをしていて気に入った場所があれば、どこの駅でも降りることができました。三井寺駅から坂本駅へ移動中、車内に京津線の京都市交通局（地下鉄）への乗り入れ区間延長の案内が貼られていました。京津線の電車は現在、京都市交通局（地下鉄）東西線の京都市役所前駅まで乗り入れていますが、京都市交通局（地下鉄）の二条～太秦天神川開通に伴い、1月16日から太秦天神川まで乗り入れ区間が伸びるというのです。これによって京都市内への行き来が格段に便利になります。大阪にいてはあまり実感することができなかったのですが、浜大津まで足を運んで初めて便利さの向上に気がつきました。

2008/01/08

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京阪坂本石山寺線の電車

浜大津で品川530さんと合流し、となりの三井寺まで併用区間を撮り歩きながら移動しました。日にちが悪かったのか、時間が悪かったのか、お目当てだった振袖姿のおねえさんには出会うことができませんでした。しかし、明るい順光線で2輌編成の電車を撮影することができました。三井寺駅の手前では、わたしたちと同じように、坂本石山寺線の電車にレンズを向けるお鉄なファン5、6人もいました。彼らは、正月限定で掲げられるヘッドマークをねらっていました。

2008/01/07

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併用軌道を車内から

前回浜大津へ行ったときは車利用でしたが、お正月ということもあり、電車で行くことにしました。京阪電車の浜大津を中心に、京津線は上栄町と浜大津間が、坂本石山寺線は三井寺と浜大津間が併用軌道となっています。京都から行くと、京津線の上栄町と浜大津間で併用軌道を走るシーンを車内からながめることができます。上栄町を発車するころから運転席のうしろに陣取り、前方の併用軌道を撮影させていただきました。お正月三がにちのお昼前ということもあって、車の量は少なく、道路はがらんとしていました。路面電車ならともかく、4両編成の大型電車が車に混じって道路の上を走るのは珍しいことです。それを初めて車内からながめることができました。

2008/01/06

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阪急の初詣ヘッドマーク

京都の実家に帰ってこられた品川530さんと撮り初めに行くようになって3年になります。おととしは解体を控えた相生の保存中国蒸機、昨年は阪堺電軌の住吉大社と、品川530さんの提案に従って撮り歩きました。今年はどこに行こうかと相談した結果、もしかすると振袖姿の美女に出会えるかも、というおぢさん的発想から京阪電鉄の浜大津へ行き、坂本（延暦寺）、石山寺を訪ねることにしました。浜大津へは昨年も一度、併用軌道を走る京阪電車を撮影するために行っているのですが、そのとき、来年の正月にここへ来たらいいかもね、と話していたのです。午前11時ごろに浜大津集合ですので、9時過ぎに家を出て、阪急、京都地下鉄、京阪と乗り継いでいきました。阪急の淡路駅で京都線に乗り換え、高槻駅であとから来た特急に乗り換えたのですが、新春恒例のヘッドマークを着けていました。このヘッドマーク撮影が今年の撮り初めとなりました。昨年もヘッドマークを着けた特急を撮ったのですが、梅にイノシシのデザインに比べ、今年はネズミだけとシンプルでした。

2008/01/05

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峠から赤穂線を俯瞰

赤穂線で何ヵ所か場所を変えて撮影しているうちに、日が大きく西に傾いてきました。そろそろ帰り支度をする時刻です。相生に向けて車を走らせていると、坂越という峠に差しかかりました。かなりの急勾配とともに、右へ左へとヘアピンカーブが続きます。冬枯れのこずえの向こう、左手下方には赤穂線の線路が光っています。どこかで俯瞰カットが撮影できないかと思っていると、程よいところにパーキングエリアがありました。車を停め、カメラを持って撮影場所を探します。ようやく俯瞰できる場所を見つけたのですが、相生へ抜ける幹線道路ということから、ひっきりなしに車が通り過ぎます。仕方がないので、ガードレールを乗り越えてカメラを構えることにしましたが、足場はそれほど広くありません。電車が一刻も早くやってくることを祈りつつ撮った写真が本日の「思い出の１枚」です。

2008/01/04

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天和の鉄橋を渡る赤穂線の電車

赤穂線では、河口近くに鉄橋の架かっている所がいくつかあります。昨日は日生の近くにある鉄橋シーンでしたが、本日の「思い出の１枚」は天和駅のそばにある鉄橋です。こちらの方が長い鉄橋でした。日生同様、この岸壁にも船が係留されていました。西日を受けて電車の前面が輝きました。さて、元旦は一族が集まって夕食会を開きましたので、昨日は1日、中国で撮影してきた写真の整理などを行っていました。今日は天気もまずまずのようですので、撮り初めに行ってこようと思っています。どのようなお正月らしい光景に出会えるでしょうか。楽しみです。

2008/01/03

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赤穂線の鉄道情景

昨年末に赤穂線へ行ってきましたので、中国の写真や今年の新作をご覧いただく前に少しだけアップしようと思います。相生と岡山をつなぐ赤穂線は、途中に忠臣蔵で有名な播州赤穂や、瀬戸内海の海の幸であふれる日生、備前焼の伊部など、観光名所が点在しています。京阪神方面からは播州赤穂行きの新快速が定期的に走っていますから、比較的身近な路線ですが、わたし自身はこれまでに数えるほどしか訪ねたことがありませんでした。本日の「思い出の１枚」は、日生と寒河の間にかかっている鉄橋で撮影したものです。河口に近い場所ですので、岸壁には漁船が係留されています。日生漁港のすぐそばの、いかにも瀬戸内らしい情景です。

2008/01/02

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謹賀新年

あけましておめでとうございます。このブログを開設したのは2006年1月1日でしたから、今日で丸2年が経ちました。最初は、ブログなんて続けられるかしらん、と思っていましたが、日記記入率は平均8割と、それなりの更新を保ちました。これからも肩の力を抜いて、折々の鉄道情景写真と、それにまつわる話を書きしるしていきたいと思っています。本年もどうぞよろしくお願いいたします。昨日まで極寒の中国・内モンゴルに行っていました。すでに無煙化されて久しい集通鉄道で、現存する蒸気機関車としては世界最大である「前進型蒸機」が、1日1往復という限定条件付ではありますが、復活するという、鉄道ファンとしては胸踊る話。クリスマスプレゼントとお年玉を一緒にもらうようなもので、勇躍、訪中してきました。果たして、その成果や、いかに？　集通訪問での、あ～んなこと、こ～んなことは後日、あらためて書かせていただこうと思っていますので、乞うご期待。本日の「思い出の1枚」は、お正月らしい鉄道情景ということで、1年前、品川530さんと一緒に撮影しにいった、大阪は阪堺電軌の住吉公園駅構内で撮影した迎春カットです。

2008/01/01

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