不思議のブルトレ
EF64牽引不思議のブルトレたとえば、京都の有名観光名所である嵐山を水没させるなど、各地に甚大な損害を与えながら、刻一刻と台風は北上しておりました。翌日は宇都宮地方も朝から大雨。撮影気分はダダ下がりで、どうしようかなあ、と思いながら、ひとまず真岡駅へ車を走らせました。行ってみて驚きました。構内にSLもおか号用の客車が停まっていたため、ああ、イベント列車のもおか号は、やはり運休になったのだな、と思ったのですが、駅舎に入ると、全列車運休のアナウンスが……。こんなことって、あるの!? こうなると、今日1日、どうやって時間をつぶそう? 帰阪予定のANA便は羽田発の伊丹行き最終便だし……。雨の真岡駅でしばらく過ごしたのち、ひとまず益子へ向かうことにしました。わたくしの好きなやきものを鑑賞することにしたのです。幸い、益子焼の陶芸美術館は通常どおり開館していましたので、そこで民芸のやきものを勉強したのであります。1時間半ほどゆっくりと館内をまわって外に出ると、横殴りだった雨は止み、青空さえ広がりはじめています。そうなるとテツ心がムクムクと頭をもたげます。真岡鉄道の再開はいつになるか分かりませんので、とりあえず宇都宮にもどり、周辺のどこかで普通電車か、貨物列車でも撮影しようと思ったのです。ええ、わたくし、諦めの悪い人間ですから。地図であたりをつけた場所へ行き、そこでカメラを構えました。時刻表と照らし合わせると、在来線の電車は定刻どおり運転されているようです。2本ほど普通電車を撮影したあと、遠くに電気機関車の姿が見えました。おお、貨物列車か! と思いながら接近を待ちますと、少し様子が異なります。ン? ロクヨン? え、ブルトレ! それにしては編成が短いし……。列車通過後もしばらく混乱していました。返却回送なのか、臨時の団体列車なのか、いまだに不思議のブルトレなのですが、嵐の合間にラッキーを経験しました。今日9月30日は、世界翻訳の日、交通事故死ゼロを目指す日、クレーンの日、くるみの日、京都市の路面電車が全廃された日(1978年)だそうです。