さようなら 2000系試作車TSE
午後、もう1つのイベントは、TSE車のイベント列車が走ることでした。 TSE車は世界初の振子式気動車として1989年3月11日のダイヤ改正時にデビューしました。現在、JR四国で中心的存在になっている2000系気動車の試作車です。四国の鉄道の高速化に貢献し、「鉄道友の会ローレル賞」などに輝いています。来年で登場から30年となるのですが、すでに本年3月のダイヤ改正で定期運用は終了しており、「さようならTSE車」としてカウントダウンツアー運転が行われていました。 TSE編成をどこで撮るかと検討した結果、先ほど「四国まんなか千年ものがたり」を撮影した吉野川橋梁でもう一度カメラを構えることにしました。「千年ものがたり」のときには、わたくしたち以外にもう一人くらいのギャラリーだったのが、TSE車のときは30人くらいに増えました。とはいっても、広い範囲に展開したため、ゆったりとした撮影風景になりました。 「千年ものがたり」は鉄橋に近づいて撮影したので、TSE車はサイド気味で撮影することにしました。待っている間に手前の田んぼを見ると、水鏡になりそうです。わたくしは、普段から三脚を使うことがほとんどなく、望遠系ズームのときは一脚、標準系ズームのときは手持ちというのが撮影スタイルです。その方が自由に構図を変更でき、突発事態にも臨機に対応できるからです。ピントに関してはカメラ任せで全く問題はありません。世界最高峰の追随能力を持つ愛機は、老眼の入った視力に比べて格段に高性能ですから(笑)。 トラス橋から姿を現すと同時にシャッターを切り始め、TSE車の動きにあわせて徐々にレンズを下に向けて水鏡アングルにしていきます。稲が植えられてから少し時間が経ちますので、完璧な鏡面ではありませんが、TSE車の最後の姿を情景写真でまとめることができました。 撮影地:土讃線佃~箸蔵 今日6月30日は、ハーフタイムデー、トランジスタの日、アインシュタイン記念日、集団疎開の日だそうです。 ザ・デビュー JR四国 鉄道ホビートレインのすべて(DVD)