年次改革要望書と労働ビッグバン
政界は荒れていますが…。米国はいい意味でも悪い意味でもフランクでオープンな国柄なので、米国大使館のサイトには、例の年次改革要望書が掲げられている。喜八ログの記事を読んで面白いと思っていたが、当ブログの趣旨に関係ある箇所を抜粋する。U.S.-Japan Economic Partnership for Growth United States-Japan Investment Initiative 2007 Report June 2007略1. U.S. Concerns (1)略(2)略(3) Labor-related Laws and Systems(労働法制)The Government of the United States suggested that improving labor mobility can be a key to enhancing Japan's appeal to foreign investment, (労働力の流動化が外資による対日投資の魅力を高め(なんじゃそりゃ!!)、それによって…)strengthening the 16 competitiveness of both U.S. and Japanese companies in Japan, (それによって、国内の日米両国の企業の16(?)の競争力が強化され、そして…(なんで日米両国なの?))and giving Japanese workers the flexibility and freedom they need to provide for their own futures.(そして、日本の労働者が自らの将来に備えて用意しておくべき柔軟性と自由を手にできるようにします。(お節介だなぁ、否、脅しのつもりか!?)) しかし米国は厚かましいね。面の皮が厚いというか、この押しの強さはなんなんだろうって思うわ。それから売国審議会における御用学者の提灯持ちもここに極まれリって感じだね。The United States highlighted the following three requests: (i) 略(ii) To introduce monetary settlements in cases of disputed dismissals as an alternative to reinstatement in former positions; and (解雇における金銭的解決の導入はなるほど米国の要請やったんやね!!)(iii) To work for the introduction of a white-collar exemption(あったあった、残業代ゼロ法案(否、夫婦にこにこ法案か)の根拠が!!)that would replace the current restricted working hours scheme for supervisory and managerial employees under the Labor Standards Act, in order to better foster worker capacity.(WEを導入し、それによって管理監督業務に就く従業員を縛る現行の労働時間管理制度をなくす。その結果、労働者の能力が高度化する)(後付けの適当な理由がむかつく!!仮定法だし!) 以下略晴耕雨読を読んで思った。日本は国連中心主義で行くなら、覇権を失いつつある米国に盲従する必要はない。「おやじの主張…労働ビッグバンをめぐって」で書いたことは、この年次改革要望書を読んでますます正しかったと思える。でも信じられんね、なんで財界と官界と政界がこぞって対米売国にいそしむのか。それからテレビや新聞が一切取り上げない年次改革要望書がこんな簡単に目に触れるところにあるなんて…全く不思議な世の中になったものだ。