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テーマ:海外生活(7775)
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今日から4月。
3月は東日本大震災にびっくりし、11日以降、ほとんどそれに明け暮れてしまった月でした。 まずは日本の家族、知人と連絡をとりあって安否を確認し、ネットで情報をサーフィンし、Ustreamで日本のTVでの記者会見などもおいかけ、一方でドイツのテレビや新聞での報道もいやがうえにも目に耳にはいってきます。あまりの情報の洪水に、半ば心身症状態になったりして・・・。 災害発生から2~3日は、海外在住日本人のみなさんは、どなたもそんな状態だったみたい。 ドイツのメディアは、いまなお遠い東の地の果ての国、日本で起こった災害に対して、当初から熱の入った報道が繰り返されました。ただ、わたしのようにドイツに在住している日本人のほとんどが残念に思ったことは、どの報道の焦点が、最初からぴたりと「原発の恐怖」に当てられていたこと。 地震や津波で亡くなった方、被害を受けた方をいたわる気持ちはそこにはなく、いかに原発が怖いか、どうしたらそれから自分たちの身を守れるか、に終始する内容をメディアは伝え続けました。 その結果、ドイツ国内で、ヨード剤やガイガーカウンターがとぶように売れ、数日で売り切れになったとの報を聞いて、日本人としては苦笑を禁じえませんでしたが、ドイツ人はおおまじめですから。
そんななか、春休みを利用して、ドイツにご滞在なさっていたご家族とお話しする機会を得たのですが、同年代のおかあさまが私に、「ドイツに住んでいて(震災の被害にあわずに)よかったですね」とおっしゃられました。 確かに、いまのところは安全な場所にいるのですが、自分の中では、同じ日本人として、いまみなさんが日本国内で感じていらっしゃる痛みを少しでも共有したい、という思いがありましたし、それは他の海外在住日本人の皆さんにもある程度共通した気持ちだというのを事前に聞いておりましたので、その旨お伝えしました。 すると、さきほどのおかあさまも、「そうなのね、実はわたしたちも、いまドイツにいることで、ちょっと複雑な気持ちです」とおっしゃられました。 これは、ドイツ人のダーリンなどには、どんなに説明してもわかってもらえない、日本人としての連帯感みたいなものだと思います。 ダーリンや、他の多くのドイツ人にとっては、「確かに日本で起こった災害と、それに続く状態は憂慮すべきものである。だからといって、キミがいま日本に行ってもなんの助けにもならない。安全なここドイツにいることを喜ぶべきだ」という理論になって、それは状況的には正しいのですが、それだけではおさまらない感情的な部分があるのですよね、人間って。 などと、いろいろと思うことも多かった3月でしたが。 今日から4月。新しい季節のエネルギーの訪れとともに、ポジティブな転換があるよう、願います。 わたしのお仕事のほうも、3月からいろいろといいお話をいただくようになり、じりじりと大岩が動き出したような感があります。これをきちんとローリング・ストーンにもっていきたいですね。
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