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アメリカ人は高校生のころはあまり勉強しませんが、大学に入ってからは実によく勉強します。結果的に、アメリカの一流大学と日本の一流大学では、卒業生の学力にさほど差があるとは思いません(よくある世界の大学ランキングではアメリカの大学が上位を占めますが、あれは別に学生の学力を測ったものではないので、アメリカの学生が日本の学生よりできるということではありません)。このことで私がいいたいのは、学力を伸ばすのに早くからとりかかった方がいいとはいえない、ということです。
受験に熱心な日本の親は、受験のために子に早くから勉強させようとします。しかし、子どものころは感性を磨いたり、運動神経を鍛えたりすることに時間を使うべきで、たかが試験勉強のために学力以外の教育を怠るのはかえってマイナスではないかと思います。アメリカの学生を見れば分かるように、学力は二十歳をすぎてからでも伸ばせますが、感性や運動神経は、あまりゆっくりしていても手遅れになるからです。 本当をいえば、私は子どもにとって大事な科目は、読み書きそろばんをのぞいては芸術や体育ではないか、と思っています。とくに外国語などは、本当に必要なら大人になってからでも本腰を入れて勉強すればすぐに身につきますから、ネイティヴのような発音に憧れて、子どのときから少しでも親しませようとするのは、時間とお金の浪費でしょう。親が欲するままにガリ勉させれば、もともとできない子でも有名大学へ入れるでしょうが、あとで苦労することも多いのではないでしょうか。結局のところ、試験合格のためだけに学力を伸ばしてほかが未発達な人は、全部がそこそこ発達している人に比べて総合力でかなり劣る、というのが私の見解です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.12.03 21:40:49
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