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学校教育の知育・徳育・体育の三つの柱のうち、一番難しいのは知育だと思います。本来、知育は生徒個人の資質を見ながらマンツーマンで時間をかけてゆっくりやらねばならないからです。しかし現在の学校では教師が多数の生徒を相手に、同じように知識を詰めこむ、というのが実情になっています。これは本当は知育ではありませんが、自身も偏差値教育で育った親世代は知育の何たるかには関心がなく、息子や娘のテストの点数ばかりが気になるようです。
本来、テストは生徒の理解度をはかるためのもの教師側の指標で、それによって生徒の成績を決める指標ではありません。そもそもテストの問題は生徒ごとにちがっているのが当然なのです。それが今は全員一律のテストで、点数の高い生徒が低い生徒よりよくできるとか、国語が八十点で算数が六十点で平均七十点だとか、偏差値が七十だから東大レベルだとか、まったくおかしな使い方がされています。だいたい、テストの点数を上げるためだけの勉強なら教師など不要だし、それこそ家で本やネットでも見ながら一人でやった方が効率が上がるのではないでしょうか。 結局のところ、義務教育における私の見解とは次のようなものです。「義務教育の柱は知育・徳育・体育だが、現在の知育は偏差値教育にすり代わっている、これは望ましくないが、今の受験制度下ではそうなるのも避けられない、そうであるなら学校はいっそうのこと徳育と体育に特化して学科勉強は家や塾に任せた方がよい、つまり学校は生徒が同年齢の友だちとの交流を通して人間関係(徳育)や、体の動かし方(体育)を学ぶ場所であり、教師はこの「残酷な環境」が「残酷すぎる環境」にならないようにときどき助け舟を出すぐらいでよい」。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.01.14 11:01:14
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