今回はHIGH and MIGHTY COLORのレビュー。
デビュー曲がいきなりヒットして、注目もされましたが
そのサウンドとボーカルのバランスには
賛否両論・・・・??
PRIDE (2005/01/26) 作詞&作曲:HIGH and MIGHTY COLOR 最高2位 23万枚前後
一輪の花 (2006/01/11) 作詞&作曲:HIGH and MIGHTY COLOR 最高2位 10万枚前後>>>昨年、ガンダムSEEDの主題歌に起用され、デビュー曲ながら初登場2位、売上枚数も20万枚超えを記録していたのが
HIGH and MIGHTY COLOR。
あのORANGE RANGEと同じ事務所の後輩ゆえに「レンジの弟分」なんて呼ばれてますが
特に目立った絡みもなければ、音楽性も近しくない。
ただの事務所の後輩ってとこでしょうか。
歌を聴いた方ならわかりそうなものですが、『ELT Meets HR or メタル or メロコア or.....』
というような感じです。
初期の持田香織みたいな感じで、透明性はあれど声量がない女の子ボーカル(マーキー)と
やたらとメタルじみたシャウトをする男ボーカル(ユウスケ)のツインボーカルユニットorバンド。
マーキー以外の5人は沖縄育ちで、かつてはアンチノブナガと名乗っていたらしく
メタリカのコピーとかやってたらしいです。
言われてみれば、メタリカの影響を感じなくもないサウンドです。
初期の頃のメタリカではなく、中期以降っぽいかな・・・?
でもサウンドが中途半端な質感。
もっとメタリカっぽくいきたいなら重量感が足りなくて、なんとなく軽い。
濃厚さがないっていうかね。
で、J-POPでいきたいなら今度は重すぎて、サウンドがボーカルを食ってる印象になってしまう。
メタリカっぽさ、J-POPっぽさ、どちらで生きてくにも中途半端。
せっかく女の子ボーカルを手に入れて、メジャーデビューしたのなら
いっそPOP志向に転向しちゃうほうがいいと思うのだけど。
マーキーのボーカルは決してメタリカ路線の声ではない。
それこそ初期ELTのようなサウンドなら生きないこともないかな、っていう印象。
ラップと女の子ボーカルの融合っていうのは、J-POPでは何組かいるけど
(いちばん売れたのはglobeだと思われ)
それなりにヒットしたほとんどの場合が、HRやメロコアとかではなく、キーボード主体のPOPの曲。
(バービーボーイズはツインボーカルだったけど、ハードロックとかじゃないよね)
そういう意味では、HIGH and MIGHTY COLORは成功例のない道に挑戦していると言える。
まぁ、ORANGE RANGEが成功したもんだから、Rap + Band形式の別パターンで成功を肖った感も否めないけど・・・。
マーキーとバンドって、コミュニケーション不足なんじゃ?って思うくらい
マーキーの声がバンドと融合していない印象でした。
HARDなサウンドに対して、マーキーが浮いてしまっている感じ。
超えなきゃいけない壁が多そうでした。
「透明性」とよく書いてますが、マーキーの歌唱力が未熟な点も否めない感がある。
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2006年3月現在の最新シングル「一輪の花」を聴くと
「PRIDE」と比べて、マーキーの歌唱レベルの上昇が伺える。
いい意味での「重たさ」を手に入れたというか、サウンドと融合が見られてきている。
だいぶ違和感がなくなってきた。
Aメロ、Bメロのマーキー、ユウスケのバランスも悪くない。
「君は君しか~」と始まるサビの盛り上がり方も、揺さ振られるような迫力がある。
が、ユウスケのラップとの絡み具合は相変わらず噛み合っていない。
2ch等で酷評されるのもわかる気はする・・・。
歌詞の世界も中途半端なとこがあり、
退廃的なイメージに思わせながら
「守る」とか強さを押し出そうとしていたり、
「You are only one」的な応援するようなプッシュの歌詞もあり、
いろいろ盛り込もうとしてるわりに、歌詞が少なくて伝わりきらない状態だ。
この「一輪の花」みたいな世界に、ユウスケのシャウトが必要なのか不明。
少なくともこの曲に関しては、シャウト無しのほうが、もっと真っ直ぐな印象になった気がします。
まぁ「君は君しかいないよ 今までもこれから先にも」って歌詞はけっこう私のツボなんですがwww
バンドのほうは器用なのか、様々なサウンドを作り上げ、一定レベル以上の出来にはなっているけど
突出した音がない。要は目新しさがない。
どこかで聴いたような感覚に陥ってしまう。
そんなバンドが全米デビューなんてしちゃいましたが、
全米デビューしたからって、すごいバンドってわけでもなく
なんとなく売名行為的デビューな気もするけど、そこまで話題にもなっていない現実・・・。
だんだんマーキーの声とバンドが一応の安定を見せてきたので
もう少し活動を続けるのも面白いけど、マンネリになってしまったらさっさと解散するほうがいいのかも。
中高生ウケの「一輪の花」のような世界をもっと展開させていくような方向でいけば
「PRIDE」を超えるヒットを望める可能性はアリ。
十代が共感する歌詞世界を展開できるバンドはある程度、長生きする法則もありますし。
新人賞レースで争ったAAAよりは、寿命が長そうな印象です。
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