『髑髏城の七人』 梅田芸術劇場
2011年8月21日(日)13時開演 1階20列上手サブセン
< 作 >中島かずき
<演出>いのうえひでのり
<出演>捨之介:小栗旬
天魔王:森山未來
無界屋蘭兵衛:早乙女太一
極楽太夫:小池栄子
兵庫:勝地涼
沙霧:仲里依紗
贋鉄斎:高田聖子
天部の将監:粟根まこと
三五:河野まさと
狸穴二郎衛門:千葉哲也
礒平:礒野慎吾
平形源右衛門:インディ高橋
服部半蔵:武田浩二
【関東髑髏党・天魔七部衆】
迦楼羅の妙声(かるらのみょうせい):右近健一
那伽の水神坊(なあがのすいじんぼう):吉田メタル ※休演
夜叉の勇健(やしゃのゆうけん):川原正嗣
修羅の障月しゅらのしょうげつ):前田悟
緊那羅の生駒(いんならのいこま):山本カナコ
摩こ羅伽の姫蝶(まこらがのきちょう):保坂エマ
【無界の人々】
伊佐吉:逆木圭一郎 善十郎:村木仁
およし:村木よし子 おさと:中谷さとみ
おまき:浜田麻希 おゆり:平田小百合
おひろ:松永晃幸 おのぞ:八木のぞみ
【関八州荒武者隊】
青吉:仲圭太 白介:橋爪遼
黒平:三浦力 赤蔵:岩崎祐也
黄平次:友部康志
【髑髏党鉄機兵】
武田浩二 藤家剛 加藤学 川島弘之
井上象策 安田桃太郎 伊藤教人 菊地雄人
<ストーリー>
織田信長が本能寺で討たれて8年、添加は豊臣秀吉の手に握られようとしていた頃の関東。
天魔王(森山未來)率いる関東髑髏党は、秀吉を倒し関東制覇を企み殺戮を繰り返していた。
ある日、兵庫(勝地涼)率いる三五(河野まさと)ら関八州荒武者隊は、髑髏党に襲われている村を通りかかる。
兵庫たちは村人を助け応戦するも遂に窮地に追い込まれてしまう。
そこへ捨之介(小栗旬)と名乗る若者が現れ、一騎当千に髑髏党を叩きのめす。
村の生き残った娘たちを連れて兵庫と捨之介が向かった先は、噂に名高い極楽太夫(小池栄子)がいるという関東一の色里、
無界屋蘭兵衛(早乙女太一)が取り仕切る"無界"の里だった。
無界の里は宿場も兼ねた色里、旅人や商人など氏素性の様々な人たちが出入りする。
偶然か必然か、諸国流浪のやせ牢人を名乗る狸穴二郎衛門(千葉哲也)という男も時を同じくして里を訪れていた。
ある晩、里で素性を偽って働いていた沙霧(仲里依紗)が髑髏党に襲われ、その場を助けた蘭兵衛は居合わせた捨之介を見て驚く。
二人には何か因縁がある様子だ。
そこへ突然、天部の将監(粟根まこと)とともに天魔王が現れ、捨之介、蘭兵衛たちの過去が明らかになり、
二人を髑髏党に招き入れようとする。
拒む蘭兵衛と捨之介は、無界の里を守るた為、天魔王を倒すことを決意する兵庫や極楽太夫らと共に、天魔王と対峙する殊に・・・・・・。
そして、捨之介は強力な刀を手に入れるため自身の過去を汁刀鍛冶・贋鉄斎(高田聖子)を尋ねるのだった。
(以上公式HPあらすじより)
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いまさらの大阪分感想です。
東京分といっしょにしようと思ったけれど、やっぱりちょこっと?書きました。
実は観る前は期待と不安が交錯していました。
そりゃまぁ97髑髏(これは映像)とアカ&アオも観た自分、しかも新感線&古田さんにハマルきっかけとなった作品です。
思い入れもたーーーっぷりです。
とはいえ、主演は大好きな小栗くんです。
他にも森山君や太一くん、勝地くんとイキのいい若手が揃いましたからね♪
まさに『ワカドクロ』、期待するなというのが無理でしょう。
そして観終えて。
たーのーしーーーー
そりゃね、正直まだまだなトコロはいっぱいありましたよ。
えーーーそりゃないでしょ・・・とも一部思ったりしましたよ。
でもね。
それ以上にワクワクしたし、どきどきしたし、萌えたんですよー(=^^=)。
大笑いしたんですよー。
だから、いーんです。
以下、ざっと感想です。
全体としては、もうあちこちで語りつくされていますが捨之介と天魔王をふたりに分けたことがやっぱり大きかったですね。
だから過去作品で活きていたエピソードがカットされたりとかしていたので、ちょっと捨と狭霧の関係が浅く感じられたかなぁ。
でも今までのいかにも保護者、な捨ではなく若い捨だからこその兄妹みたいなじゃれ具合がほほえましくもあり。
それから、捨と天は信長の影武者という設定から捨は地の人、天と蘭の二人は小姓にしたことで3人の関係性がかなり青臭くなって。
ま、だからこそ『ワカドクロ』であり、無理・無茶・無謀に生き急いだのかなと。
以下、個々の感想。
【捨之介:小栗旬】
私の1週間前に観た友が、『太ももーーー』と叫んでいたわけを大いに納得(爆)。
確信犯的にぐいっと着物の裾をまくりあげやがって、アラ失礼、捲り上げなすって(どっちにしてもなぜかべらんめぇ口調な気分・笑)
コノヤローーー!!!
そりゃもう目福といったら・・・んふふふふ(*^m^*)でござんしたよ、ええ。
タイトルを背に立ってる姿、そのあまりの美しさによろめきましたとも。
で。
オンナ転がす「たらし」、というより、生まれつきオンナに優しくせずにはいられないたちで、ついつい困っていたりすると助けちゃうと。
で、助けられたほうがあのルックスだしぃ・・・で感謝以上に惚れ込まれてしまってモテモテ、と。
捨は相手がオトナなら適度にいただいちゃったりもして(おい)、コドモなら頭ぽんぽんして微笑んで、とかなのかねぇ(笑)。
だから狭霧に関しては完全にコドモ扱いだったんじゃないかなと。
でも人の感情の機微にはさといハズだからね。だって信長に仕えていたんだしさ。
狭霧の気持ちに気がつかないハズはなく、あえて距離を置いていたような気がするんだな。
あと、さすがに殺陣はいっぱいいっぱいでしたねぇ。
とはいえ、鉄煙管での戦いっぷりはそこそこサマになっていたと思う。
けど刀を振るうときはモノにしきれていないね。やっぱさーなまじスタイルがよくて手足が長いからもてあましちゃうのかな。
あと、ダンスとか日舞とか、剣道の素養がないからどうしても腰高になっちゃうんだよね。
運動神経はいいと思うから、そこらをモノにできればどんだけスゴイことになるかと、ココは課題でもあるけれど今後が楽しみ。
・・・つーかね、そんなこと本人めっちゃわかっているだろうからジレンマだろうなぁと。
そんな自分自身への悔しさが、いい意味で芝居の上で蘭兵衛を止められなかった&助けられなかったことや
天魔王にすき放題させてしまった結果、無界の里を守れなかったときの心情とかにつながったりとか・・・どうかな。うん。
そんな慟哭ともいえる終盤はやっぱりいいなぁと。
でも惜しむらくは優男とのバランスがまだちょっとチグハグに感じるところもあって。
ここらはそもそもの設定が、今までとはかなり違っていたから仕方ない部分でもあるのだけれど。
詳しくは東京公演の感想でもっと←かなりよかったのー
ってか、どんだけ書きたいんだ(爆)。
【天魔王:森山未來】
面白い!!!
いやぁこーゆう人物設定にしてくるかとびっくりです。
影武者ではなく、小姓だったことからくる小物感がね、そこかしこに見え隠れ。
あと殿にどんだけあこがれていたんだい、というね。
でも明智光秀を密かにそそのかして反旗を上げさせたらしいというあたりは、崇拝するあまり自らが殿になりかわそうとしたのかな。
でも殿じゃないから。
ときにエキセントリックに。
ときに子供みたいにだだこねたり甘えたり。
けれど野望はあっても、それ以上に生き残ることに執心で。でもそこだけは三五に負けてるし(笑)。
びっくりしたけれど、不思議と人をひきつける天魔王だった。
あとどうしても書かずにいられないのは殺陣!さすがにウマイねー
そしてそして私の大好物の翻るマントさばきの美しさ。
赤いマントがこれでもかとひらりひらり、ふわりふわり、そしてときにはばっさばっさとそりゃもう計算しつくされた美しさで翻る。
・・・私、涎が出ていなかったと断言できない(大笑)。
【無界屋蘭兵衛:早乙女太一】
想像以上のハマリ具合だったわー。
似合うだろうなと思ってはいたけれどさ。
歴代蘭兵衛の中で一番華麗でした。
殺陣なんて、何あのスピード、キレ(@@)。
なのに同時に白い着物のときに上から羽織っていた白い薄物がふわりふわりと舞うのよー。
そうそう、黒の衣装もさ、羽織を着ているから動きにくいだろうにそんなこと微塵も感じさせなかったね。
蛮幽鬼では感情の揺れとか、まだまだかなと思ったりもしたのだけれど、
今回は内に秘めているのがわかるようになったのが成長かなと。上から目線でごめんね(^^;)。
ひとつだけ惜しかったのが、秘めている分、無界の里の人たちとのつながりがあまり感じられなかったこと。
もっと表に出てこればいいのになーって。でもそこが前楽ではね・・・うふふ。
とまぁ、、ほんとはもっと書きたいけれど、残りの人は前楽感想で。
太夫も兵庫もよかったし、沙霧がんばってたし、千葉さんの二郎衛門ときたらオヤジンスキーなワタクシのツボつきまくりだし。
贋鉄斎も三五も将監もさすが劇団員の安定感で、語りだすと大変なのよ。
もちろんここで書いた3人についてもね。
つーことで、一旦消えた感想をなんとか思い出しながら書きましたが、前楽も観たあとなので多少変わってきています。
前楽ね、すんばらしかったんですよー!
『若いっていいね!スゴイね!』
ってことで、東京分はしばしお待ちを。
予告:なげーよ(爆爆爆)