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カテゴリ:デジタルツール
今日は久々にデジタルカメラの新型を紹介してみようと思う。
以前私が注目したカメラは、ペンタックスのK10DとカシオのXE-F1があり、どちらも特徴の有る機能や性能を備えていたカメラだ。 今回は9月19日に発売予定のNikon D90と言うデジタル一眼レフカメラだ。(決してニコンの回し者ではないが・・・。) 一応ニコンのサイトを紹介しておく http://www.nikon.co.jp/main/jpn/whatsnew/2008/0827_d90_01.htm このカメラの特徴は幾つかあるのだが、なんと言ってもデジタル一眼レフとしては初めて動画の撮影に対応したことが挙げられる。 Motion JPEG、AVI形式でのHD記録に対応していて、1,280×720ピクセル(16:9)、640×424ピクセル(3:2)、320×216ピクセル(3:2)の3種類の撮影が毎秒24フレームで可能だ。 今後のエントリークラスからミドルクラスのデジタル一眼レフには徐々にこうした動画撮影機能が盛り込まれるであろうが、Nikonが先鞭をつけたのにはそれなりの訳がある様に思う。 簡単な話だが、その他の競合メーカーはCanonにしても、SONYにしてもビデオカメラが家電的商品のラインアップに在って、その棲み分けと言う問題から、簡単に踏み込みにみくい側面を持っていることが挙げられる。つまりそうしたメーカーはスチルカメラとビデオカメラを一台で賄える様にはしたくないのであり、それぞれ別に買って貰って自社の売り上げをより大きくしてほしいのである。(その手は食わぬぞ~・・・・笑) 他メーカーが販売戦略の問題で躊躇しているスキを突いたようなニコンのこの動画機能の付与は、ビデオカメラ商品が手薄なニコンならではのものではあるだろうが、スチルカメラの豊富なレンズ群を利用した様々な撮影手法をビデオ映像に反映させることが出来るメリットの大きさは計り知れず、例えば今までのビデオカメラでは被写界深度の選択肢は少なく、全ピンに近い撮影になりがちな動画も、D90を用い、且つマクロ系の交換レンズを使えば、お花畑を舞いながら蜜を吸うアゲハチョウ、と言った場面では、前景と背景がかなりボケて、狙った蝶付近にだけピントがしっかりと合って、スチルカメラでの絵作りと全く同じ撮影手法で、印象深い動画が作れることを意味するのだ。 今後、動画も撮れるという機能が、デジタル一眼レフカメラの欠かせない性能の一部になって行くことは予想に難く無いし、さらにカシオのXE-F1のようにフルハイビジョン動画が撮れる機種なども、一眼レフ用の豊富な交換レンズを生かしたビデオ撮影と言う、新たなジャンルが切り開かれたことで、直ぐにも要望があがることになり、遠くない将来必ずリリースされるであろうと思われる。 そのほかの特徴では、D40はコンパクトフラッシュと言うメディア(記録媒体)しか使えないものであったが、このD90はD80の後継機という事もあって、SDHCに統一されているのも私的には好ましい印象が在る。 デジタル市場には様々な記録メディアが存在するが、最も汎用性に優れた品種はSDHCカードメモリであり、SDHCは価格や速度、サイズの点でも使いよく、カメラメーカーを越えて使える最もポピュラーなメモリーデバイスだが、SONYはメモリースティックという自社規格のメディアに縛られ、オリンパスもまたピクチャーカードなどに縛られる傾向にあったが、コンシューマー市場での勝者は明らかにSDタイプのカードメモリであり、自社規格のカードだけでなくSDタイプのメモリスロットを備えてくれるのが最も多くのユーザーにとってはありがたいことであるはずなのだ。 そしてD90のもう一つの特徴は、カメラ内で、ズームレンズなどに良く見られる歪曲収差を修正出来る機能が付与されたことに在ると言えるだろう。 高性能で歪曲収差の少ない高価な単焦点レンズを多種買い揃えるということは、ごく一部のプロフェッショナルカメラマンにしか、その費用への負荷には耐え難いものであるだろうから、アマチュアカメラマンや私のような普通のカメラユーザーなら、広角から望遠までの汎用性の有るズームレンズを購入し、多くのシーンをその一本で賄うという使い方が最も考え易いシチュエーションと言えるだろう。 交換レンズを多く持ち歩かずに高倍率ズームレンズ1本でオールマイティーに使いたい要求は、登山などでの撮影を考えれば至極当然なものになるが、そうした広角から望遠までをカバーするようなレンズは、概してイトマキ歪みやタル歪みが出易いものだ。 そういうレンズの特性に合わせて、撮影結果として不必要な歪みを、使用レンズを指定しすることで自動的に修正することが出来るソフトウエアがこのD90には搭載されていると云うから、プロでも同じかもしれないが、我々素人のカメラユースを考えると非常に優れた思想に思え、高価な低歪曲収差のレンズを揃えなくても、また撮影後に画像処理ソフトを用いなくとも一定の歪曲の少ない画像が得られることを意味していて在り難いのだ。 また、この歪みを意識的に強めて魚眼レンズで撮ったような画像も得ることが出来るのだそうで、写真表現の可能性を広げる機能だと言えるだろう。 D90の撮像素子はAPS-Cサイズ相当の1,230万画素CMOSセンサーであり、D300と同等のスペックだが、省電力の改良を施しているという。またD300と同じく、イメージセンサークリーニングを備えていて、レンズマウントはニコンFマウント、AFカップリングを搭載するので、モーター非搭載のレンズでもAFが作動する。 そのほかにも種々の魅力的な機能を携えてNIkon D90は9月19日にリリースされる。 そのボディー単体価格は12万円前後と予想されているが・・・・D300の画質と同等であれば、これらの機能の新規性もあり、これは結構安いと言えるのかもしれない。 私の思い描くデジタル一眼レフに又一歩近づいたものが出てきた・・・、来年後半には背面照射方式のCMOSが撮像素子に用いられ、60fpsのフルハイビジョン動画が撮れる様なデジタル一眼レフが登場しているかもしれませんから、大いに期待したいところです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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