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2017.08.15
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カテゴリ:人類
ミトコンドリアDNAの研究から、現在では人類の祖先は、ミトコンドリア・イブと呼ばれる14万年~29万年前に存在していた一人の女性に行きつくと言われています。

同時に、現在人間以外の類人猿の中では最も人間に近い遺伝子を持っているチンパンジーと枝分かれした時期は、ヒトとチンパンジー双方のミトコンドリアDNAの変化量の大きさを、突然変異で起きる変化の時間要素を使って除算することで推定し、450万年前として考えるのが一般的です。

ヒトとチンパンジーの体の特徴の違いは、生存に不利な形質を持つ個体が多くの子孫を残すことなく死んでいったことで、今のヒトの持つ特徴に変化したことを想像できるのだが、人の顔や姿はどのような理由で、チンパンジー的な容姿から現在の人間の顔や体つきに進化したのかを理論的に説明してみようと試みたいと思う・・・・。

勿論、この試みは学術的なものではなく、一介のエンジニアでしかない私の個人的な試みであるから、仮説による推論の範囲を出るものではないが、そう云うことに考えを巡らすのは私の趣味だからであり、読者の方々が、「それは面白い考え方だ」と、もし共感してくれれば、それで良いのであります。

このことを考える時に私が用いる基本的な論理はダーウイン的適者生存と言う自然淘汰理論によるものですから、それ以外の可能性については今回は触れません。

現代人の男が、伴侶を求めるときの選択基準を考えてみる所から始めるが、その判断はかなり本能的な視覚的基準によって行われる部分が多いと考えているが、450万年前のヒトの祖先も鳥類やその他の動物でも見られるのと同様な視覚的基準を持っていたのではないかと考えた所に論拠を置いているものです。

チンパンジーの顔によく似た女性と、女優やグラビアモデルの女性を見比べた時には、恐らく後者にほとんどの男性は魅力を感じると思うのだが、その魅力的な女性の顔をほんの少しだけチンパンジー的に画像処理でレタッチした写真と見比べた場合はどうであろうか?

それでもほとんど結果は変わらずに、やはりリアルなグラビアモデルさんの方に多くの人気が集まると思うのです・・・。

そこで、考えてみてもらいたいのですが、チンパンジーの顔画像から現代の美形の女性モデル顔画像までを少しづつ変化して行くモーフィング動画を作るような作業で24枚程で完全に移り変わる画像を作ってみたとして、チンパンジーの雄にそれらの画像を見せれば、チンパンジーがどちらを好むかの実験が可能かもしれないと思うのですが、如何でしょう?。

つまり、リアルなチンパンジーの画像を画像レタッチ処理でグラビアモデルさんに似せるようにしたモーフィング動画のチンパンジー側から1枚目から3枚目付近の画像で試せないだろうか?という試みなのです。

この実験は450万年を24分割して、オリジナルなチンパンジーの画像から画像一枚に付き18750年分だけ人間寄りに進化したような画像をを実験的に25枚作ってみるということで、2枚目なら37500年後のチンパンジーの画像、3枚目なら56250年後のチンパンジーの顔を想像している画像だと言う事です。

骨格や体毛、皮膚の色などの特徴をどのように取り入れて変化させるのがより現実の進化の過程に近いのかは難しいかもしれないので、十分精度のある実験とは言えないだろうとは思いますが、いくつかのサンプルを作って反応を見ることで何等かの再現性のある方向性が見いだせる可能性もあるのではないだろうか?

また、この実験の為に作った25枚の画像の順番が隣り合った非常によく似た画像を見比べて好みを判定する実験を我々現代人に対して実施してみると言う事も私には非常に興味が有ります。

要するに類人猿の仲間としての我々現代人の好みと、進化年代の序列はかなり一致するかもしれないと感じるのです。

被検者を100人程度確保したうえで、年代の位置がわからない隣り合った年代の2枚の画像だけを見てもらって、好みの優劣をマークして、最後にそれを25枚優劣に従って並べるとどうなるか?というテストをやってみたいのです。
より結果を鮮明にするために450万年間の25枚の中から均等に6枚を抜き出して75000年を一区切りにして、6枚で調べる方がすべて年代の順番と現代人の好む顔の順位が一致する可能性がさらに高まるとも考えられます。

もし、チンパンジーと現代人にこのような実験をして、その結果が予想通りであれば、類人猿や人類は女の外観の特徴により男たちに好まれるか、そうでないかの差が生じることになったと言い得るから、恐らく好まれる外形を持つ女は集団の有力者によって選ばれることが多くなり、その社会が一夫多妻の婚姻形態を常としているなら、有力者となり得る何らかの優位な遺伝子を持つ男は、男たちにとって外観の好ましい複数の女との子孫を多く残す結果になるはずである。

集団の中の有力な男とは、賢く、また体も強いことなどが理由で有力者になるはずだから、美形な女との間に出来た子は美形で賢く体も強いという確率が高まるから、それが数万年という繰り返しの中で洗練を続けることになるはずである。

人類では多くの場合強力な権利を手中にした男はハーレムを作って美しい女を独占しようとしてきたから、その結果淘汰は進み、たくさんの美形な子孫が増えて、より古いチンパンジー的な特徴を多く残す女も男も次第に少なくなって行ったのではないかと考えました。

従って現代では美形な容姿を持つ人々は様々なケースで有利になることが明らかであり、男が美しい伴侶を得たいと思う根底には、外形上の美観が生存し易さに繋がっていることを本能的に知っていることから、自分の美醜はともかく自分の遺伝子を残す確率を高く保つためにも美形な女を伴侶に持って、なるべく美形な子供を子孫として残しておきたいのであろう。

そのことを全体的に見ると、450万年前でも同様な取捨選択がその時代にもあり、少しでも自分の遺伝子を確実に後世に繋げやすくすることを本能的に選んできた結果、チンパンジー的な顔を持っていた人類の祖先は今の顔と姿を持つように進化して来たと考えたのです。

恐らく人類は自分よりも古い形態的特徴を多く持つ者はあまり好まず、逆に斬新な特徴を持つ者が生存への適応を強く見せる時、より好まれる傾向を持つことを本能的に感じるか、もしくは集団の中で目立つ存在であることが生き残るうえで優位になる可能性を感じていたのではないか?

そして美しいという観念が人類の心の中に確立してからは、女は美しい方が好まれるということが決定的になり、美しければ有力な者に寵愛され優位に生涯を送り易いし、美しい子孫にも恵まれる確率が高まり、結果的に遺伝子を確実に残せるという事になったのだろう。

一夫多妻やハーレムのような環境は現在では少数になったが、そうした婚姻の形式が人類の容姿の進化に役立っていたことは否定しづらいものだろう・・・。


今も昔も、人類は美しくなろうとしている生き物と言って差し支えないし、その習性が人類の容姿をチンパンジーのような姿からここまで変化させて来たのだ、と私は思っている。

追記:

女の顔の整形手術がすべての人にまで歓迎されないのは、我々は本能的に遺伝する本来の美しさが欲しいので有り、遺伝しない美しさは男を欺くことにもなり、結果的に本能として美しくなりたい人類の進化の方向性に背くような間違った判断を男にさせることになってしまうからなのかもしれない。

ただ逆の方角の女側から見れば、逞しく賢い男の遺伝子を取り込むことは、自分の遺伝子を将来に永く残す涙ぐましいまでのの戦略と見ることも出来るから、一概にその行為を諫めることも躊躇われるのである。(外科的整形ではなく、普通に化粧することもほぼ動機という見地から見れば同列に考えられるものには違いないのだ。)

多くの男達も、様々な方法で女を騙して自分の遺伝子をできるだけ美しい女に身籠らせたいと行動しているのだからだ・・・。

そのことを思うと、受精卵の遺伝子編集が実用化され、遺伝する容姿の選択や改変が行われることになるのは止めることのできない流れと感じる。

現代の人類の掲げるヒューマニズム思想は、ほぼ自然淘汰を止めてしまったから、この先人類が更に進化して行くには、人類の望む未来を自らデザインする他に無くなっていると言っても間違いないのかもしれない・・・。

それにしても・・・やはり、人類は美しくなりたいと心から願う生き物に違いないのだ・・・・。





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最終更新日  2017.08.15 17:23:11
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