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カテゴリ:F1・モータースポーツ
2017年一杯でマクラーレンとHONDAのコンビは解消されることが正式に発表された・・・。
今年の開幕前のテスト開始時に、ろくに走れなかったHONDAエンジンを見て、私はこれはダメになるという予想をしてしまいました・・・・。 今年がこれまでの2年とは違って実らせなくてはならない最後の年と言っても間違いないと私は感じていたからです・・・。 それは、ベンチテストで起きないことが実際にF1のシャーシーとミッションを付けて走ると途端に不具合でストップしてしまうと言う物だったので、HONDAの仮想シミュレーションや疑似加速度再現ベンチに問題があるか?さもなくば疑似加速度ベンチを用いていないのではないか?と想像しました。 結局のところミッションアッセンブリとハウジングはマクラーレン製で振動やアクスル等からのねじれ応力や走行振動のシミュレーションが全くできていなかったことも後に解っています。それに、おそらく疑似加速度体現式のエンジンベンチも持っていないようなのです。 3年目の今シーズンはエンジン開発の自由が、ある程度許されたものの、HONDAが実際に車を走らせた最初の2年は、トークン制度と言う、それこそ手枷足枷でHONDAに自由にエンジン開発をさせない仕組みを作って、メルセデスとフェラーリ、ルノーはそれぞれそれまでのアドバンテージを維持できるように仕組まれたルールを運用して来たと私は考えていて、それによって遅れて参入したHONDAは苦戦を強いられる形となったと言っても過言ではないと思っていました。 HONDAも新しい燃焼システムの圧縮発熱着火併用(MAZDAのスカイアクティブ-Xによく似た形式)と言うメルセデスエンジンと同様な形式を3年目に新たに採用したことで、それまでの2年の経験がほぼ無駄になっていますから、今年はまた最初からやり直しになっていました。 結局HONDAが撤退していた2008年から2013年までの5年間の空白の期間に最新のF1エンジン技術がどこいら辺にあるのかを正確にリサーチ出来ず、他メーカーの技術レベルを読めていなかったことで、まず出だしで大きな判断ミスをやらかしました。 たぶんHONDA側としても必死にやれば2年もあればキャッチアップ出来ると舐めていたに違いありません。なぜなら市販車では世界に先駆けてやって来たハイブリッドと、かつてF1では無敵を誇った小排気量ターボエンジンでの参戦だったからです・・・・。 運動エネルギーの回収と熱エネルギーの回収が組み込まれ、モーターでエンジンパワーをアシスト駆動するだけでなく、ターボの高回転もモーターで維持する仕組みの低燃費で高出力を発生する高度なエンジンと困難な制御を完璧に近く完成させていたメルセデスには全く歯が立たないほどの差をつけられていました。 そこへ持ってきて、HONDAの開発力を恐れた先行するエンジンサプライヤー達は、高騰するエンジン開発費を制限するべきと言う名目で作られた、トークン制度と言う、がんじがらめの規則でHONDAの開発ポテンシャルを封じる作戦を展開したため、年度初めにFIAに申請しホモロゲートを受けた形式からエンジンの部品構造を変更することも不可能な規則によってHONDAは苦しめられてきました。 流石に鳴かず飛ばずで表彰台にも1度も登れないHONDAエンジンにエンジンメーカーたちは自分たちがHONDAを虐め過ぎたことを感じたのか、それともこの辺で許してやろうか?と思ったのかは判りませんが2017年度ではシーズン中のエンジン開発の自由度は大幅に緩和されました。まあ、ここまで差をつければこの次のエンジン規則が変わる2020年末までは充分その差を維持できると踏んだと言う事でしょう・・・・。 そこでHONDAはこれまでのサイズゼロコンセプトと言うコンプレッションタービンをVバンクの中に収める極めてコンパクトなエンジンに見切りをつけて、思い切った方向転換を行ってメルセデスによく似た方向に舵を取ったはずででした・・・。 マクラーレンもフェルナンド・アロンソもそれ故期待していた訳でしたから、今年の初めから中盤までのHONDAの信頼性の無さとパワーの無さにがっくり来てしまったと言うわけです。(実のところは愛想も尽きたと言う形です・・・・。) 或る意味無理もないのですが、HONDAは決して泣き言を言わずに耐えていますよ。自分たちが3年以上の年月をかけても未だにトップクラスに大きく水をあけられている訳ですから、最善の努力をして頑張ると約束できても、結果で表現できなければ評価されないし、次も無くなることは関係者は良く知っています。 F1だけでなく、競争社会と言うものはそう云う物なのです。 どんなに一生懸命真摯に取り組んだとしても競争力のないエンジンではレースにならないのです。 HONDAは嫌と言うほどそれを味わったことでしょう・・・、プロセスは重要ではない、と言う事ではないのですが、どんなプロセスでも結果を勝ち取れなければ結局敗北者とみなされると言う現実があるわけです。 残りの後半戦でもHONDAは苦戦を続けるでしょうが、出来るだけトップに近づかねばなりません。 来年はトロロッソにエンジンを供給することが決まりましたが、来年のため、そして再来年のためにもHONDAは死に物狂いで頑張らねばなりません。 F1エンジンでここまで大恥をかいて来たのだから、今年の後半と来年で、マクラーレンに一泡吹かせる活躍を示してもらいたいと思っています。 HONDAのエンジニアの皆さん、悔しいのはあなたたちだけでは無いんですよ、多くのF1を知る日本人はやはり悔しい思いをしています。 だから、必ず復活してエンジンサプライヤーとしてトップに返り咲いて欲しいのです。 マクラーレンにHONDAとの決別は間違いだったと後悔させてやってください。 心から応援しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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