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2018.07.18
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カテゴリ:人類
毛皮の衣服を縫製する古代人の進歩の過程をちょっと想像してみた。

① 毛皮を直接身に纏う文化が定着していた時代、毛皮を保温に使う必要性があった環境は、冬には氷点下になることが想像される・・・。

② 衣服を縫製するより以前、動物のしっぽの毛などの長い獣毛を利用した紐や糸、皮を細く切った革紐がすでに発明され、釣り糸やロープ等が使われていたと仮定する。

③ 毛皮を体に纏い、風が内部に入ってこないように工夫することが始まるのは時間の問題だから、毛皮を重ねて紐で縛ってそれを実現した時代があっただろう。

④ しかしそれでも冷たい風が隙間に入ることを完全には防げず、何枚も毛皮を纏うから重くなり、行動しづらくなっていたことで、狩りを行う条件から、軽く動きやすい衣服への要求が生まれ、毛皮を望みの形につなぎ合わせたいという願望が生まれる。

⑤ ここまでくればコンセプトを想像し頭の中に描くことが出来たことになるから、あとは如何に具体的なエンジニアリングに至るか?ということになる。

⑥ それまでに頭の入る部分の毛皮に切り込みを入れてそこから頭を出して、ウエスト付近を紐で縛るような工夫はされていたと思えるから、体の横の部分を縫い合わせることが出来れば、軽く防寒に適するという事につながっただろう。

⑦ 最初はかなり太い紐で2~3か所を繋ぎ、紐を引いて両脇を絞るようにした衣服が出来たと想像できる。

⑧ その紐を細くして、縛る個所を次第に多くして気密性を上げるように改良が進んだだろう。

⑨ この頃は毛皮の皮革部分に、先ず尖った石や獣骨などで穴を開け、そこに細い紐を通していたはずだが、気密性を上げるために徐々にその穴は小さくなり、その、小さな穴に細い糸を通すことが必要になったはずだ。

⑩ 糸と呼べる細さになった獣毛を撚ったひもや細く切った革紐は柔らかく、小さな穴には通しづらく、工夫を必要としたはずだ。

⑪ そんな時、口で舐めて糸を少し濡らすと形が少し維持できることに気づいて、そうしていただろう。

⑫ 暗くなって手先が見づらい条件となり、作業を中止して明日また続きをやろうとして寝た次の日の朝、舐めて濡れた糸の先が冬の気温で凍っていたら、どうだろう?糸の先端がとがったまま硬くなって小さな穴に糸を簡単に通せたのではないか?

⑬ 撚った糸の先端が固くなると効率よく作業が出来ることを知った後は、氷のようにすぐ融けてしまわないで先端を固くできる方法を探しただろう。

⑭ 動物の血をしみこませて放置し乾燥させて血糊で固めたり、松ヤニなどの樹脂を利用したのではないだろうか。

⑮ 一方違う集団では糸を細い獣骨で小さな穴に押し込みその獣骨に引っかかるような小さなへこみを付けておくと上手く糸や細く切った皮ひもを裏側に通せるし、針を先に通して針のくぼみに糸を引っ掛けてから引き抜く方法も発見したかも知れない。

⑯ 毛皮の皮革部分に穴を開ける道具が、その次に同じ道具で糸や革紐を押し込んだり、或いは引き抜くなら、その方法は現代のミシン針の持つ機能に近いものになっただろう。

⑰ 血糊や松ヤニで糸の先端を固める方法と、皮に穴を開ける道具で糸を押し込む方法が、出会えば、穴を開ける細い獣骨の針に糸を上手く張り付けたり、絡ませたりして縫製することを考え着くだろうから、やがて獣骨の針に孔をあけて糸を通す縫い針が完成したはずだ。

⑱その頃、釣り糸と釣り針がすでに完成していたとしたら、釣り針で衣服を縫い合わせることも試みられて、そこから真っすぐな針で縫製する方法へと進歩した地域があった可能性もある。

⑲ かくして古代人は毛皮のコートを縫製するまでになったのではないだろうか?

古代人が北方に進出して、寒さから身を守るために毛皮を体に纏ってから、縫製された毛皮の衣服を作れるまで、文明爆発以前の人類だから1000年か…或いは1万年もの時間を必要としたのかも知れない・・・・・・・。





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最終更新日  2018.07.18 22:55:37
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