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カテゴリ:F1・モータースポーツ
私が25歳の頃だったと思うが、大手の照明器具会社の照明器具を製作する会社に在籍していた時の話です。
日産の3列シート(7人乗り)のマイクロバス仕様の車で、草加駅から古綾瀬川のほとりにあったその会社まで従業員の送迎をしていたのだが、その送迎用の車が従業員を乗せて草加の駅に着いたところでクラッチワイヤーが切れて立ち往生してしまったので、自動車修理会社に連絡して牽引ワイヤーをもって駅まで来るように連絡してほしいという電話が入った。 電話を受けたのがちょうど私だったので、クラッチワイヤーが切れても私なら普通に走らせられるからと、私は会社のカローラのバンで草加駅にそのマイクロバス車の引き取りに行った。 自分の乗って行くカローラバンはマイクロバスを運転して駅まで行った同僚に運転してもらえばよいと考えての事だった。 草加駅に着くと従業員と共にマイクロバスで帰宅の為に駅に向かった社長が修理業者を待っていて、そこへ私が一人で行ったので、「なぜ修理屋さんを呼んでこないのか」と私は怒られた。 私は、説明もするのももどかしく、カローラバンのキーを同僚に渡し、マイクロバスの運転席に座ると、クラッチを確かめ、(やはりワイヤーが切れているのが感触で分かった)クラッチが作動しない状態で2、3度シフトレバーを動かし、強引にローギアへ入れてエンジンキーを回した。 車はローギアに入ったままセルモーターの力で前進を開始し、すぐにエンジンにも火が入って走り出すことが出来た。 走り出してしまえば、あとはクラッチなしで回転を合わせてシフトチェンジをするだけだから、なるべく信号につかまって停止しないように先読み運転で走って、会社のすぐ近くに在る自動車修理工場まで車を届けた。 後日、クラッチワイヤー切れでお手上げになった車を「何故君はクラッチが切れない車を普通に走らせることが出来たのか?」と社長が聞いてきたので、「普段から自分の車で峠などを走るときには左足でブレーキングし、クラッチを使わずに3速から2速へシフトダウンして、右足はアクセルに乗せたままで走っているからです」と説明したが、クラッチを使わずにシフトが出来ることは解ったようだったが、なぜそんなことを私がいつもしているかについてはほぼ理解できない様子でした。 今乗っているデミオ6MTでも、アクセルを緩めた直後にシフトレバーを素早くニュートラルに入れることは出来るし、回転をタイミングで合わせればシフトアップもダウンシフトも可能ですが、回転がズレているとギア鳴りを起こして傷める可能性が無いわけではない為、殆ど実行はしないが、もし出先でクラッチが動作しなくなったら私はきっとそうして家まで、或いは行きつけのディーラーまで帰ってくることは間違いないだろう。 気をつけなくてはならないことは、セルモーターの力だけで坂道発進をし、同時にエンジンを始動させることは困難になるので、上り坂の途中では決して車を止めないように最大限の注意を払う事である。(バックでもセルモーター発進は可能だが、後続車が居ればそれも出来なくなるから) 44年前のお話でした・・・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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