サロンのバストケア
先々月くらいに「受けたい！」と騒いでいたサロンのバストケアを、先日受けてまいりました。そのサロンは、10年ほど前に使っていた外資系化粧品会社直営で、当初は6月末まで半額キャンペーンを実施していたのですが、その間に予約を入れることができなかったのでいったんはあきらめました。半額の6,300円ならともかく、12,600円はお試しには高いと思ったので。しかし、7月の下旬に前を通りがかったら、8月下旬までの半額メニューにバストケアが残っていたので、その場で予約を入れてきました。私は、そのサロンを1回ごとのリラックス＆ケア系のサロンだと思っていました。コースに申し込み大量痩身などを目指す大手エステチェーンと違って、どちらかというとフットケアサロン方式で考えていたんですね。気が向いたらふらっと（予約は入れるが）訪れて、ケアしてもらう。1回払い。だから、バストケアはバスト“ケア”であって、バストのサイズアップを望むものではない。価格の初回6,300円というのも、安心材料でした。情報誌などに載っているエステなどの初回お試し1,000円などは、コースを申し込ませるためや化粧品を買わせるためのキャッチであることが多いので激安なのですが（しかも、情報誌への広告掲載料も払っているわけですから、儲けを出すためにその後が控えている）、1時間で6,300円というのはまあ妥当。10分1,000円取るのなら、しつこいセールスはしないのだろうと。気に入ればまた訪れる、そんな客層を狙っているのだと思いました。自宅ケア用の化粧品程度は勧められるかも、程度の覚悟はありましたが…。もちろんセールスを断ることは可能です。が、サービスを受けて後に、ここぞとばかりに高額のコースなどのセールストークをされると、いい気分がだいなしになるじゃないですか。それに、お試し価格が安ければ安いほど、セールストークがしつこくなる傾向もあり、契約するまで靴を返してもらえず帰れなかったという話も都市伝説的に聞いたことがあります。今回、私がバストケアを受けたのは、まず好奇心。ランジェリー者として、サロンのバストケアに興味があったんです。次にノーブラ＆アリアンヌキャミ生活を送っていたので下垂のケア、あとは日焼けで胸元の肌がくすんできたのでそのケア、そんなところでした。自分の胸のサイズはありふれていますが特に不満はなかったし、下手に大きくなったり小さくなったりすると、せっかく手に入れたブラが着けられなくなることもあって、サイズ的には現状維持が希望。施術前のカウンセリングでもそう伝えました。しかし、その私の望みはどうやら担当エステティシャンには物足りないようでした。もっと悩みがあるはず、もっと向上したいはず、とそのあたりを探ってきます。（だったら、腹回りすっきりコースでも勧めればよかったのに！）しかも、あきらかに私より年下の担当エステティシャンさんは話術がたくみではなく、またどういった態度で私を攻略するかも決めかねているようでした。さて、新しくて清潔な個室に通され、施術用のラップローブに着替えます。ローブの下はタンガ1枚で施術は受けましたが、その前にブラを着けた状態とはずした状態で、サイズを測られました。バストトップ・アンダーバスト、そして鎖骨の中心から両乳首までの距離、そして両乳首間の距離。ここですでにかなりおかしかったんです。測った数値を、私には知らせずにカルテにささっと書き込むと、カルテをその度ごとに裏返し、私には見えないようにするんです。あー、これは施術後の数値を改ざんする可能性があるな～と不信感が生まれました。数値を測り終わると、ベッドに仰向けになりローブをへそ近くまで下げ、胸を丸出しにされました。バストケアなんだから、それは当然。私は右胸のほうが左胸よりも大きく、それは左胸が脇に流れてしまっているからだそう。「ほら、ここ右手で触ってください。こんなに流れちゃってます」と言われ触ると、たしかにふにっとした感触があります。しかし、それは胸が流れたものなのか？ ただの脇についた脂肪ではないのか？施術には、何か機器を使うのかと思いましたが、一貫してハンドマッサージでした。脇腹からデコルテ、また背中まで手を差し込み、丸くマッサージ、軽くつまみ、軽く叩き、ツボを押し、と、約30分ほど専用の美容液を使ってのハンドマッサージを受けました。マッサージはそれなりに気持ちが良かったのですが、エステティシャンが話しかけてくるのが正直うっとうしかった。話術のたくみな人なら良いのですが、失礼ながらこちらが気を使って話を合わせてあげないとダメなタイプ。お金を払ってリラックスしに行って、このタイプにあたると正直辛いですわな。コミュニケーションを求めてらっしゃるお客様もいらっしゃるんでしょうが……。マッサージが終わった後は、美容液を塗ってからバンテージパック。外側から内側に、斜め下から上に引き上げるように巻きつけていきます。巻き終わるとしばらくそのまま放置され、うとうととしてしまいました。30分ほど過ぎると、エステティシャンの方が戻ってきて、バンテージをはがし、美容液をふき取り軽くトントンと叩いて凝りをほぐすようにして終了です。そして、また数値を測ります。胸の三角形の数値です。「わあ！ すごくすごく上がってますよ！ 」と、施術前には見せてくれなかったカルテを見せてくれました。それによると両胸1cmずつ上がっていることになってます。施術前に測った数字よりも1cmずつ短い数字が書き込まれているんです。鏡の中を見ると、胸の輪郭がややはっきりして、胸元の肌のくすみがとれ、またバストトップの色が薄くなったように見えました。今回のケアには、おおむね満足できました。しかし、位置が1cmもUPしているようには見えません。ブラを着けたところもチェックしたいとのことでしたので、ブラを着けて見せると「ほら！ 最初とは全然違いますよ～」とおおはしゃぎです。でも、施術前は、ブラをはずす直前（自宅でブラを着けてから直さずに数時間）で、今はブラを着けて胸を入れ込んだ直後ですから、当然今のほうがきちんとホールドされているんです。着替えをすませ、施術中はまとめていた髪を下ろして小部屋を出ると、まずは「女優の○○さんにそっくりですね～！」（←けっこうしつこく言われましたが、それまで1度も似てると言われたことなし。似てません。っていうか、ファンに切れられる）と持ち上げ。お茶が用意されていたので、席につくと、「実はこれ」と手書きの紙を差し出されました。「誰にでもおすすめできるというわけではないんですが、お客様は1度ですごく効果が上がったので、ぜひ継続していただきたくて。チケットならお得です」（1回で効果があがるのなら、回数券買う必要ないんじゃ？）そこには、10回コースが15万＊＊円→12万＊＊円という風に、15回・20回と書かれていました。施術の内容などはなく、ただ回数と金額と割引金額。ちょっと待て、今回は半額で6,300円ということは、定価は12,600円。それが10回で12万6,000円。ということは、割り引かれてないじゃないの？「お客様は胸の形がいいのでぜひ！」（本当に胸の形がいいのなら、そこまでやる必要ないんじゃ）。しかも、回数券は10回コース有効期限1年間とのこと。ここまでは、おだて持ち上げ契約させようとしていたのですが私がかわすと、今度はコンプレックス系からの攻撃になりました。そして、5回コースをおすすめしてきます。胸の形がいいから衰えさせないために必要なのか、胸が流れてしまっているからやるべきなのか、どっち！ 攻略はひとつのルートを貫いてくださいな。まあ、有名百貨店系のビルに入っていて強引な勧誘はできないのか、のらりくらりとかわしているうちに、相手もあきらめたか次の予約の時間になったかであきらめてくれました。そして、最後に「ブラジャーはしてくださいね。ダメですよ、ブラなしは」「フルカップブラジャーがいいですよ」と、さきほどまでのセールスからは離れた話題で〆てくれ、ほっとしました。6,300円でこの効果ならおおむね満足。でも、その倍額で通う必要は、まだないと思ってます。
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