月夜にシーツを干す
*真夜中に干したシーツは冷えてすぐに硬い手触りだ。壁のように聳え、月とぼくのあいだをさらに隔てる。永遠に乾かないように思える夜の洗濯ものたちは、忘れ去られたどこか公園のオブジェのようだ。しかも失敗作だ。乾かない洗濯ものなんて、何の役に立つものか。だけど、ぼくは月夜にシーツと数枚のシャツを干した。それから開放ったベランダの桟に腰掛けて、乾くのを待つ。永遠に乾かなくてもいいと祈りながら、待つ。明日や朝陽を待つよりは、きっと、たぶん、ましなのだ。ましてや、きみを待つよりは。*“夜干し用”って新しい洗剤をこないだ手に入れて、なかなか好きなにおいがするから毎晩使っているのです。いや、いつもは夜のときは室内に干していたのね。お部屋が朝にはふんわり洗濯ものくさくてすてきです。(適度な加湿効果もアリですしね^^)なんかねぇ?外に夜に干すのには抵抗があって…。だってだってなんか…ナッちゃん取り込み忘れ?と思われそうだしw朝干せないズボラっこみたいだしさwwけど、今夜はシーツがあってね。大物広げるスペースないし、夜干しOKて書いてたしって、真夜中にベランダで洗濯もの干し作業ですょwwwなんだろかこの背徳感は(苦笑)。朝になって、太陽がはやく気づいてふかふかにあっためてほしいような。でもすこし湿ったようなシーンとした夜のにおいがじぶんの服に残るというのもドキドキするすてきなことのような。なんだかそわそわしてしまった。そんな、寝静まった今夜です。あかるく白い月と、青白いシーツの海と、いま誰でもないあたし。