テーマ:卒業(1)
カテゴリ:なんでもない日常
毎年、6月8日の朝になると思いだす。 あの日。 大阪の小学校で子供たちに悲惨な事が起こった日と同じ日・・・。 1度目の結婚 離婚を争ってた時、家出をしていた私を連れ戻す目的で、元・主人が薬を大量に飲み、自殺未遂を起こした日・・・。 忘れようとしても忘れられない・・・いや、忘れちゃいけない日。 自分の言動一つで、一人の人間を「死」に追いやることもできることを身をもって知った。 暗い部屋の中で彼が倒れていて、その周りには薬の袋が大量に散乱していた。 その日の夕方にニュースで大阪の事件を知った。 『他人を傷つけなかっただけましだわ。私が我慢すれば、すべて丸く収まる』 そう考え、このまま彼を支えていこうと思い直していた時、自殺は自作自演、つまり狂言自殺未遂だったのが分かった。 『どのくらいまでなら大丈夫か分かっていた』 一度は愛した人の口から信じられない言葉が次々にこぼれ落ちた。 きっと私たちはこのままではだめになる。 自分も相手も信じられなくなっていく。 『もうどうにもならない。このままじゃ自ら命を絶ちたくなる』 人間としてダメになる前にこの地獄から抜け出さなきゃ・・・・。 周囲の後押しもあり、離婚に至り、さっぱりと体一つで生きていこうと決めた。
今の主人と出会い、結婚し、今の土地に暮らすようになってもうすぐ3年。 やっと何も無いことが幸せなのだと感じる毎日。 秋葉原での事件を知り、過去の残像が蘇ってくる。 あれは過去。でも同じ日・・・。
一日中、ぐるぐると考えながら仕事をしていた。 どよ~んとした空気で家に帰ると、家には明かりがついていて、家の中で猫たちが走り回っている音がする。 『あぁ、ここが私の家だ』 あの人も、今ではこんな幸せを掴んでくれているだろうか? ちゃんと、帰って来た彼を「おかえり~」って抱きしめてくれる人はいるのだろうか? 今では彼の誕生日も彼のお母さんの顔も朧げな記憶になっている。 今度、もし彼とすれ違うことがあったら、堂々と笑顔で答えたい。 「私は元気です。そして幸せです」と
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最終更新日
2008年06月11日 14時50分44秒
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