いのちのアトリエ

ココロの胎名は‘プニ子’でした。
（おなかがプニっとしているから、とコパンがつけた。
ちなみに私の妊婦名は‘プニ’でした）
プニ助とかプニ太郎とも呼んだりしていました。

そして、今はおなかに‘テリ子’がいます。

つわりの頃、モスのテリヤキバーガーがすごく食べたくなって
でも食べると余計つわりがひどくなって散々でした。。

私とコパンの結論
赤ちゃんは肉が食べたいけど
私の体は受けつけていない。
テリヤキ好きの赤ちゃんだから、テリ子。

食べても食べても私の体重は減る一方だけど
テリちゃんは１ヶ月で、２．５倍の大きさになっていました！


テリちゃんは６人目の赤ちゃんです。
ココロがうまれたあと
何度も赤ちゃんがやって来てくれたけど
この世に生を受ける前に天に戻っていきました。
医学的には習慣流産とか不育症と呼ばれています。
赤ちゃんが還っていくたびに
私はもう赤ちゃん産めないのかな、と思っていた。

だから正直、テリちゃんがやってきたときも
「またサヨナラかもしれない」という気持ちと
「今度こそダイジョウブかもしれない」という気持ちが
交互に押し寄せてきて
苦しくて辛くて、すごく精神不安定になっていた。
家族にも八つ当たりしたし
おなかのテリ子がいつ消えてしまうのかと
恐怖に感じたりしていた。

コパンはそんなときはいつも
「ダイジョウブダヨ、ゲンキダヨ」と
私が安心して眠るまでおなかをなでてくれた。

そして
何にも異常のないまま時が過ぎ
つわりもそろそろ終わる時期になった。

産院の先生も「ダイジョウブソウダネ」と言った。

エコーの画面に映ったテリ子は
まだ１０センチにも満たない小さな体で
私のお腹を蹴飛ばしていた。

ココロは「あかちゃんがうまれたらね
もっとおかあさんのおなかにいたかったよ～っていうかなあ」と言った。
「どうして？」と聞くと
「だってね、おかあさんのおなか、きもちいいから」と笑った。
「あかちゃん、あしたうまれる？」と聞くから
「まだまだだよ。
運動会が終わって
クリスマスが終わって
お正月が終わって
雪が降って
それから、すこーしあったかくなったら生まれるよ。」と答えた。
「そっかあ、いいねえ！！」とまた笑った。

テリちゃん、あなたのお兄ちゃんはね
ほんとにほんとに
あなたがうまれてくるのを楽しみにしているんだよ。


おねがいだから　もういかないで
そのすがたを　みせてください
そのおかおを　みせてください
あなたを　だっこさせてください