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カテゴリ:歴史・文化・伝統
今日の朝のテレビでも、「米国人はマスクをしていない」「マスクの効果は疑わしい」、だから「米国人がマスクをしていないのは、マスクの効果が立証されていないからだ」「マスクをつけなくとも安心だ」という論法でコメントされていました。
既にくしゃみ、咳などによる粒子の大きい飛沫の場合は他人に感染させないことに一定の効果がありますから、電車やバスの中などで手で口を隠すなどのエチケットを守らずにくしゃみや咳をして、つばを撒き散らすような人がいる場合、飛沫をブロックする効果はあります。 問題は粒子の小さい空気感染の場合どうなのかということです。これについては感染しなかった理由が、マスクを着用していたから感染しなかったのか、逆に感染したのがマスクを着用していたにもかかわらず感染したのか、証明するのがなかなか困難だということがあります。 どんな人でも一日数回は食事をしますし、無意識のうちに手でじかに鼻や口に接触するということはおきており、その間は無防備になります。 マスクの効果が立証されていないというのは半分事実だと思いますが、効果なし、不要ということとは別ではないでしょうか。 米国人と日本人のマスク着用の違いは、生活様式の違いもあるでしょう。 米国人は挨拶でキスを交わす習慣がありますから、マスクを着用しているというだけで病人に見られたり、格好悪いことから、対人関係が阻害されることを嫌うことが考えられます。また、予防に関する考え方が自己責任論や、自分は感染しないという根拠のない思い込みで成り立っている例もあります。 日本人の場合は例え無駄足に終わるとしても、災害に備えるという考え方が定着していますし、清潔を好むという国民性もあります。 近代以前の日本家屋では、外から帰ったら土間で手足を洗うということが習慣付けられていたようですが、今日の日本でも帰宅したら手洗いして部屋着に着替えるというのは外と内のけじめをつけようとする日本古来のライフスタイルの残りの様に感じます。 そんな報道を見ながら、米国人にマスクをつける習慣があったならば、多少は感染拡大を遅らせる効果があったのではないのかと思ってしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年05月18日 13時18分37秒
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