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カテゴリ:病院
HCU病室は出入りが激しい。
オペ直後の患者が入室、そして回復して一般病室へ戻っていく。 一番よくあるパターン。 次は残念な回帰をたどるケース。 なんかあわただしそうだ、と思って聞いていると、ご家族を呼んで、なんて指示が飛んで、そのまま出て行ってしまい戻ってこない。もうこの一カ月で何度かあった。 僕のすぐ横で患者さんが急死したこともあった。 看護師が夜のケアに入ったときに容態が急変、そのまま亡くなってしまったのである。 失礼な言い方になるが、本当にあっけなかった。 でも思えば僕だって、もうこの世にいなかったかもしれない。 4月には気切を勧められたが、たまたま24時間BiPAPという芸当ができたから先送れた。 気切前の肺炎では、大量の痰に何度か呼吸困難の恐怖を感じた。 そうしてこの病気の7割の方が呼吸器を着けずに亡くなられるという厳然たる事実。 繰り返される幾千万の葛藤。そして決断。 僕も何度も眠れぬ孤独な夜を越えてきた。 やがて僕もこの部屋を出ていく。 自ら選んだ生と一緒に。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.12.26 12:18:51
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