エウレカセブンにおける「水」の描写
「この『泉』は本当に枯れたのかしらね?」「掘ってる頃に生身でこんなトコに居たら、 俺たちゃ皆アタマがおかしくなっている」と、いうことで。響鬼さんはお休み。デスティニーも(この期に及んで)総集編でしたので、またしてもエウレカネタです。さて、今回の考察は「水の描写」について。…いや、考察というより「疑問」なんですが。ロボットがサーフボードに乗って、空を飛ぶというシュールなこの作品ですが、今まで見ていると奇妙なことに気がつきます。それは「水」の描写が殆どないこと。もっと正確に言えば「比喩的・幻想的」な描写に終始している。これが気になります。まずこの世界の大地が「珊瑚質」と言う点と、トラパーと呼ばれる物質が空間にが満ちており、それに「乗る」ことで飛行が可能となっている。ここが「海」を連想させるんですが…その「海」についての描写が全く無い。第十話で弾道飛行して、窓からこの舞台である「星」を見たときも、殆どが茶色で水色=つまり「海」なり「湖」なり=が極端に少ないことが分かります。にも係わらず、出てくる謎めいた言葉は「海・水」に関するものが多い。例えば2話で出てきた「セブンスウエル現象」このスウエル(swell)は○膨張, 増加・大波, うねり・降起, 突出部, はれた部分, 起伏○スウェル○(波の)うねり, (形勢の)高まりを意味します。「んじゃ『七つの大波』ってどういうこと?」と問われれば、現状では返答しかねるんですが…ここでまた「セブン(7)」という言葉がひっかかってきますね。う~ん。それと「コーラリアン(珊瑚の民:?)」の謎とか。「彼らは進化しているどころか目覚めてすら居ない」むむぅ。はい、それでは話を戻しまして。次に「水」の描写についてですが、新OPで湖を滑走しているシーンがあるのみで、直接的な水の描写は殆どありません。せいぜい「便所で手を洗う」とか「バケツに水を入れて悪戯をする」とかそんなのばかり。逆に2話回想シーンで、雨の中、慰霊碑に墓参するレントン一家とか「コーラリアン」のゾーンの中で、水洗トイレの中に叩き落され、アネモネから追い回されるレントンのシーン。(そういえば今週も、誰も居ないはずの家屋で水洗トイレの水が流れ、ドアが閉まって、その前をレントンが通り過ぎるという怪奇的シーンがありました)そして1stOPと、やはりゾーンの中で「湖」で「姉」と出会い、エウレカと手をつなぐレントン。どうもこの「水」というが一つのキーワードになっている印象があります。「水」は生命に不可欠なもの「海」は生命の源。それらの描写が象徴的に描かれている、その意味は?謎は深まるばかりであります。はい。