GWが終わった。
もっともっと遊ぶつもりだったけど案外予定通りにいかず
ほとんど家から出ないで絵ばっか描いていた。

紙に描いた絵もあるけれど心に思い描いたもののほうが多かった。

いっぱい想像していた。あまり人ともしゃべらずただひたすら考えたり想像したり

白いキャンパスは無限だった。

沢山色を塗り重ねたせいか、ドロドロに淀んだり最初に何を描いたか分からなくなったり・・・。色も線も無限だった。

うん、最初から”何かを描きたかった”わけじゃない。
ひたすら心を動かしたかったんだ。

動きたかった。無限の道をひたすら動きたかった。


そしてようやく着地した。
その手助けをしてくれたのがさっきまで読んでいたマンガ。

種田山頭火外伝／いわしげ孝

分け入っても　分け入っても　青い山

さて、どちらへ行かう　風が吹く

ひょいと　芋が落ちていたので　芋粥にする

などなど・・・。

中学生の時の国語便覧が懐かしかった。自由律の句人。

種田山頭火はダメ人間★
挫折挫折の人生で卑怯者でいい加減で大酒飲みなんだけど人から慕われた。
家族の事なんておかまいなし。
ときどき山頭火がパパとだぶってみえたりしたけどダメ人間ではウチのパパは
負けますまい（笑）

彼はただ、ただ、己の道を探した。沢山のものを捨てて。
ただ、ただ句作の道を歩んだ。それが己の道だと信じて。
自分勝手に生きてもそれなりにリスクがあって、孤独があって・・・。

パパとだぶったんじゃなくて、自分とだぶったのかもしれない。

私のこの孤独症は自分勝手に生きているからかもしれないと思った。

縛られるのが嫌で
まじめになるのが嫌で
人に優しくするのが悔しくて・・・・。
山頭火の中に自分を見つけてしまった。
矛盾の中に人間を見つけてしまった。

自分をちょっと肯定してしまった。

肯定する事は悔しいんだけど、今日はそれもちょっと許そう。



分け入っても分け入っても青い山

そしてまた繋がった。
私のヤニだらけの部屋が深い深い緑の谷間へと繋がった。
ちょろちょろと流れる川の音が
足下に注ぐ木漏れ日が
静かなんだけど、どこからともなくざわめきが。

また空気が流れる。

山頭火が部屋の外へ宇宙へと連れ出してくれる。
言葉もまた奥が深い。

このマンガのタイトルは
「まっすぐな道でさみしい」
はじめて触れたとき

グッと捕まえられた。


私はいつだって飛べる。